いまだに来季のドライバーラインアップを発表していないマクラーレンだが、この状態がもう少し長く続きそうなことが明らかとなった。
マクラーレンのレーシングディレクターであるエリック・ブーリエは、F1ブラジルBP(第18戦)が行われたサンパウロにおいて、最終戦アブダビGP(23日決勝)までには来季のドライバーを発表したいと語っていた。
だが、マクラーレンは18日(火)の夜に公式ツイッターアカウントに次のようにツイートした。
「みんなが我々のドライバーラインアップのニュースを待ち続けているのは分かっているよ。我々は12月1日(月)以降に発表を行うことになる。そのときはここ(ツイッター)で最初にお知らせするよ」
またドライバー発表が先送りされたということは、来季のマクラーレン移籍が確実だと考えられているフェルナンド・アロンソと、その現在の所属チームであるフェラーリとの契約問題解決がいまだに行き詰まりの状態となっていることがその原因だと考えられる。
アロンソのこうした状態が続けば、セバスチャン・ベッテル(レッドブル)のフェラーリ加入の正式発表もずれこんでしまうことになりそうだ。
だが、マクラーレンはメディア向けに発表した声明の中で、今回のドライバー発表の遅れは「最大の目標であるシーズン最終戦の週末に向けて集中を欠くことを避けるため」であるとその理由を述べている。
いずれにしても、ジェンソン・バトンとケビン・マグヌッセンの2人は、今後どうなるのか先行き不透明かつ不安な状態で今季の最終戦を迎えることになる。
特に、これまでF1で15年を過ごし、通算15勝、2009年のF1タイトル獲得という素晴らしい経歴を持つバトンは、もしその後チームを追われることになれば、チームやファンに対しても正式に別れを告げるチャンスを失ったままF1を去ることになってしまいそうだ。
マクラーレンは声明の中で次のように語っている。
「最適なドライバーラインアップの選択を行うことは、F1チームにとって非常に重要なプロセスとなる。従って、詳細かつ長時間に及ぶ分析が必要となるものだ」
なお、マクラーレンでは「十分な最終ベンチテストを行うため」に、アブダビGPの翌週にヤス・マリーナ・サーキットで行われるF1公式シーズン後テストにおいて、ホンダエンジンを搭載したテスト用車両での走行を行うことも明らかにしている。