今季限りでレッドブルからの離脱が正式に発表されているセバスチャン・ベッテルだが、すでに公然の秘密となっているものの、まだ来季のフェラーリ移籍についての正式発表は行われていない。
これは、フェルナンド・アロンソとフェラーリとの契約問題が解決していないことによるものだと考えられている。
こうした状態にしびれを切らし始めていると見られるベッテルは、いたるところで非公式ながら、来季はフェラーリでドライブすることをほのめかし始めている。
■アロンソに文句を言ってもしかたがない
そして今週、ドイツの『Auto Motor und Sport(アウト・モートア・ウント・シュポルト)』から、フェラーリのシートを明け渡すことを正式発表せず、こうした状況が継続する原因となっているアロンソに対して文句を言いたい気分かと尋ねられたベッテルは、次のように答えた。
「この原因がひとりの人物だけにあるとは思っていないんだ。だから責めるようなまねなどできるとは思っていないよ」
「まだすべてが明確になっていない状況だし、F1ではそういうことはよくあることだからね」
そう語ったベッテルは、次のように付け加えた。
「もちろん、みんなから質問を受けるたびに、それに答えることができないのはばかげているし、すぐにはっきりさせて欲しいと思っているけれどね」
■今季活躍できなかったのは才能の問題ではない
ところで、中にはフェラーリが来季ベッテルとライコネンというドライバーラインアップとすることに納得できていない者がいるのも確かだ。2人とも、2014年シーズンにはそれぞれのチームメートに対して明らかに後れを取ったドライバーだからだ。
ライコネンが今年抱えた問題について質問を受けたベッテルは、次のように答えた。
「キミの才能についていまさら話をする必要などないよ。それには議論の余地などないからね」
ベッテルは、自分の抱えた問題と重ねるかのように、次のように結んでいる。
「彼はただ、今年うまくやるために必要なものをクルマから得ることができていなかったようだね」