チーム消滅の危機にひんしたケータハムが行っているクラウドファンディング手法による資金調達だが、期限である14日(金)までに目標額を確保するのは難しい状況だ。
現在、管財人によって、チームの生き残りをかけて今季のF1最終戦アブダビGP(23日決勝)への出場を目指しているケータハムだが、期限まで残り1日となったところでの調達額は、やっと目標の半分を超えたところだ。
ロータスのチームオーナーであるジェラルド・ロペスは、F1の収益分配モデルやコストの高騰が小規模チームの生き残りを難しくしていることに不満を抱えており、アメリカGPではレースのボイコットを示唆するとともに、現在F1筆頭株主であるCVC(キャピタル・パートナーズ)との交渉も進めていると言われている。
そのロペスは、ケータハムがいろいろ批判を受けながらもファンのふところにさえ頼らなければならない状況へ追い込まれたことは「悲しいことだ」とし、次のように続けた。
「F1は、16億ドル(約1,860億円)のビジネスなんだ。そしてそのうち9億ドル(約1,047億円)以上が(チームに)分配されている。それなのに、尋ねられることといえば、クラウドファンディングがチームを復活させるためのいいアイデアだと思うか、というようなことだ。冗談だろ?」
「倫理観という観点からすれば、それは私が思う以上に悲惨だよ」
だが、クラウドファンディングで目標に掲げた額を獲得できそうにないものの、現在ケータハムの運営にあたっている管財人のフィンバー・オコーネルはまだアブダビGP出走に向けて自信があるという口ぶりだ。
オコーネルは、『Times(タイムズ)』に対し、それで不足する分はほかで埋め合わせることができるかもしれないと次のように語った。
「我々は、きちんとした投資をしてくれそうな複数の関係者と交渉を行っている」
オコーネルは、もしそれが実現されれば、クラウドファンディングによるファンからの資金調達はあともう少し積み上げるだけでよく、そうなれば「我々は(アブダビへ)行くという決断を行うことができる」とし、次のように付け加えた。
「私は、まだ我々がレースをできると強く信じているよ」