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ベッテル「F1引退も考えた」

2014年11月13日(木)17:04 pm

セバスチャン・ベッテル(レッドブル)が、2015年シーズンを迎えるにあたってF1をやめるか移籍するかで悩んだものの、最終的にはチームを変わることを選んだと語った。

【まとめ】F1移籍情報2014-2015

今シーズン限りで昨年まで4年連続でF1チャンピオンの座を獲得してきたレッドブルを離脱することが発表されているベッテル。その今後についてはいまだ正式な発表はないものの、来季フェラーリに移籍することはすでに公然の秘密となっている。

■まだ発表できぬフェラーリ移籍

だが、フェルナンド・アロンソとフェラーリの契約解除がまだ確定しておらず、両者間でのかけひきが続けられている今、ベッテルはまだ何もはっきりとしたことを言うわけにはいかない状況だ。

ベッテルは、母国ドイツの『Auto Motor und Sport(アウト・モートア・ウント・シュポルト)』に次のように語った。

「今後どうなるのかをすぐにでも発表したいと思っているんだけど、現時点では辛抱するしかないんだ」

しかし、フェラーリという名前をはっきりと口にすることはないベッテルだが、来季は間違いなく赤いドライビングスーツを身にまとうことになるというヒントは発している。

「すごく大きな仕事が待ち受けていることは分かっているよ。とりわけ、メルセデスAMGがあれだけの強さを見せているときだけにね」

そう語った27歳のベッテルは、レッドブルに残留することは「最も簡単な判断」だっただろうと次のように続けた。

■新たな挑戦が必要だった

「何かほかのことをやろうとすれば、未知の領域に足を踏み入れることになる。だから当然リスクもあるよ。でも、そのことについてはよく考えたんだ」

「もし、僕が新しいチームでうまくやれるという自信がなければ、そうはしなかっただろうね。レッドブルがいやだったというわけじゃなくて、何か新しいことをしたいという気持ちだった」

だが、ベッテルが新しい挑戦に向かうことが必要だと考えるに至った原因のひとつに、今季トロロッソから昇格してきた新チームメートのダニエル・リカルドとの勝負に敗れてしまったことがあるのも確かだろう。

今季不振が続くベッテルは、F1が昨年までのV型8気筒自然吸気エンジンに替えて今年から導入した新たなV型6気筒ターボエンジンに対してもたびたび不満を口にしていた。そのベッテルは、いっそのことF1から完全に身を引くことも考えていたという。

「いろんなことを考えるのは当然だよ。突然シリンダーが2つ減ってしまい、チームもクルマを再始動させるのではなく、まるでコンピューターをリブート(再起動)するみたいな状況になってしまったんだからね」

■それでもF1は最高峰モータースポーツ

ベッテルはとりわけ今季のブレーキング時のエネルギー回収システムにとまどいを覚えたようだ。「僕にとってはもはや普通のクルマだとは感じられないんだ」と認めたベッテルは、次のように続けた。

「いつも“なぜレースするのにこんなものが必要なんだ?”って悩んでいる自分がいるよ」

「でも、何かほかに代わるものがあるだろうか?」と続けたベッテルは、次のように付け加えた。

「確かにクルマは遅くなった。それでもまだ、最速のレースができるクルマであることに変わりはないからね」

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