F1統括団体であるFIA(国際自動車連盟)が5日(水)に発表した2015年の暫定F1エントリーリストには、ケータハムとともにマルシャも、マノーという名称で登録されていた。
現在、管財人の管理のもとにチーム再建の道を探っているケータハムやマルシャでは、新たなオーナーを探すにも、唯一の財産とも言えるF1への参戦資格をキープしておく必要があるためだ。ケータハムの管財人は、そのF1エントリー資格を確固たるものとするために、今季の最終戦F1アブダビGP(26日決勝)へ参戦することを目指して準備をしていると語っている。
一方、現在ケータハム同様に管財人の管理下に置かれているマルシャだが、スポーティングディレクターであるグレアム・ロウドンが先週末アメリカGPが開催されたオースティンに姿を見せ、会議に参加していた。
オースティンでは、ケータハムやマルシャに続いて破産の危機にあると伝えられているロータス、ザウバー、そしてフォース・インディアの3チームが、もしF1筆頭株主であるCVC(キャピタル・パートナーズ)が、小規模チームに対する収益金分配額をさらに増やしてくれなければ、残りのレースをボイコットするとの姿勢を示したことが大きな話題となっていた。
現在、それらのチームを代表してロータスのオーナーであるジェラルド・ロペスが、CVCの会長であるドナルド・マッケンジーと直接交渉を行っており、もしこの交渉がうまくいけば、ケータハムやマルシャも含め、こうした小規模チームも1億6,000万ドル(約183億円)の分配が行われることになるかもしれないと報じられている。
『Guardian(ガーディアン)』は、次のようなロペスのコメントを掲載している。
「話し合いはうまく進展している。だが、金曜日(7日)以前には新しいニュースは出てこないだろう」
だが、そうした中、今年6月までケータハムのチーム代表を務めていたシリル・アビテブールは、ケータハムのような規模のチームが今後生き残っていくことは難しいだろうと考えている。
現在は古巣のルノーに戻り、F1エンジン部門の責任者を務めるアビテブールは、母国フランスの『Auto Hebdo(オト・エブド)』に次のように語った。
「彼ら(ケータハム)のような状態でF1を続けることは、単に不可能だったんだ」
「彼らの状況やF1の経済モデルを分析すれば、あの冒険は失敗する運命にあったということが分かるだけだよ」