今季、いったんはF1タイトル獲得に向けて圧倒的に有利な立場に立っていた時期もあるニコ・ロズベルグ(メルセデスAMG)。しかし、F1アメリカGP(第17戦)で、ライバルであるチームメートのルイス・ハミルトンが5連勝で今季10勝目を飾ったことで、ロズベルグのタイトル獲得の望みはさらに小さくなってしまった。
メルセデスAMGのチームメート同士による今季のタイトル争いは、最終戦のアブダビGP(11月23日決勝)では通常の2倍のポイントが与えられることになっているため、2人の戦いがその最終戦まで持ち越されることは確定している。だが、ロズベルグのタイトル獲得のチャンスが非常に小さくなっているのは事実だ。
仮に、次戦ブラジルGPとロズベルグが連勝を飾っても、ハミルトンはこの2レースをいずれも2位で終えればタイトル獲得が決まるからだ。そして、そのハミルトンは現在5連勝。今季17戦を終えた時点ですでに10勝をあげ、波にのっている。
窮地に立たされたロズベルグだが、母国ドイツの『Bild(ビルト)』に次のように語った。
「もしタイトルを取れなかったらどういうコメントをしようかなんて考えてもいないよ」
「そういうネガティブなことを考えたくもないね」
そう語ったロズベルグは、さらに次のように付け加えた。
「でも、僕の状況は実際のところ悲観的ではないよ。現時点ではちょっと厳しいかもしれないけれど、可能性はまだ残されているわけだからね」