さまざまな推測が飛び交うこととなっているフェルナンド・アロンソ(フェラーリ)の去就だが、どうやらその落ち着き先が見えてきたようだ。
多くの信頼できるメディアが、アロンソは2015年から2年契約でマクラーレン・ホンダに移籍することとなり、今年マクラーレンからデビューを飾ったオランダ人ドライバー、ケビン・マグヌッセンのチームメートとなると報じている。
かつて2007年にマクラーレンでドライブしたことがあるアロンソが再びチームに加入する可能性について問われたエリック・ブーリエ(マクラーレン/レーシングディレクター)は、スペインの『Antena 3(アンテナ3)』に次のように答えた。
「あり得るだろうね」
「彼は今我々が交渉しているドライバーのひとりだし、我々の選択肢のひとりだよ」
「アブダビ(最終戦/11月23日決勝)の前までには決まることを望んでいるし、それまでに終わらせたいと思っている。だが、現時点ではまだ決まってはいないよ」
もし、今報道されていることが本当だとすれば、ジェンソン・バトン(マクラーレン)のF1キャリアは終わりを告げることになりそうだ。そのバトンに関しては、もしF1残留ができなければ昨年までレッドブルに在籍していたマーク・ウェバー同様、WEC(世界耐久選手権)に参戦するポルシェへ移籍するのではないかとうわさされている。
ブーリエは、さらに次のように続けた。
「決定にこれほど時間がかかっているひとつの理由は、今後数年に向けた我々のチーム戦略に誰が適合するか正しい判断をしなくてはならないためだ」
「ファンには申し訳なく思うが、これは非常に重要なことなんだ。長期的に最も重要な決定であることは疑いようもないからね」
かつてマクラーレンでF1チャンピオンとなった経歴を持つブラジル人元F1ドライバーのエマーソン・フィッティパルディは、2015年に関してはアロンソとマクラーレンの組み合わせは申し分ないだろうと次のように語った。
「ホンダは保証を持つ形で復帰したがっているだろう。フェルナンドは新しいプロジェクトを発展させるには最適なドライバーのひとりだ。私は、非常にうまくいくと思うよ」
スイスの『Blick(ブリック)』紙は、アロンソとマクラーレンは実際のところF1ロシアGP(第16戦)が行われたソチにおいてすでに合意に達していたと主張している。だが、現時点ではまだそれは公表されてはいない。
アメリカの伝説的元F1ドライバーであるマリオ・アンドレッティも次のように語っている。
「どうやら彼(アロンソ)はあそこ(マクラーレン)に行くみたいだね。でも、まだはっきりしていないが」
スペインの『AS』にそう語ったアンドレッティは次のように続けた。
「私は(アメリカGPが開催されたオースティンで)ロン・デニス(マクラーレン最高権威)にそれについて話を向けてみたんだ。だが、彼はすぐに話題を変えてしまったよ」
アロンソの去就決定を待っているのはフェラーリも同じだ。フェラーリではセバスチャン・ベッテルの加入を正式発表する準備がすでにできていることは疑いようのない事実だ。
一方、ブーリエは、来季マクラーレンへワークスエンジンを供給する形でF1復帰をするホンダが、現在そのエンジン開発に非常に苦しんでいるようだとの報道を否定し、次のように語っている。
「エンジンがよくないとか、予定通りに開発が進んでいないというようなうわさがすべてイタリアから聞こえてくるのは奇妙な話だ」
「ご心配なく。我々は準備OKだよ」