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ケータハムのアメリカGP参戦が危機的状況に

2014年10月22日(水)16:44 pm

深刻な財政問題にひんしていることが明らかとなったケータハムだが、次戦F1アメリカGP(11月2日決勝)にF1カーを持ち込むことができなくなるかもしれない。

『Reuters(ロイター通信)』は、ケータハムでは今週リーフィールドのファクトリーから、アメリカGPが開催されるオースティンに向けてクルマを発送する予定になっていると報じている。だが、現状ではケータハムがクルマをファクトリーから持ち出せない状況となっているようだ。

少し、ここで整理をしておくと、現在ケータハムという名称でF1に参戦しているのは、実際には1MRT(1マレーシア・レーシング・チーム)という法人格であり、この1MRTがF1から公式な参戦資格を与えられているF1チーム(ケータハム)ということになる。そして、かつてHRTなどでチーム代表を務めていたコリン・コレスをアドバイザーとして迎えた中東系の投資家グループが、チーム設立者であるトニー・フェルナンデスから買収したのはこの1MRTだと主張している。

そして、ケータハム(1MRT)のためにF1カーの設計・製造を請け負っているのは法的には別会社となるケータハム・スポーツ・リミテッド(CSL)という会社であり、今回このCSLが債務の弁済ができないことにより、破産手続きが開始されることになったものだ。

だが、ケータハム(1MRT)とCSLは同じリーフィールドに本拠を構えており、実態は同じものだと見られている。今回CSLの管財人に指名されたフィンバー・オコーネルも、法的な問題が解決するまではCSLからケータハムF1チームへクルマを渡すことはないと警告している。

マレーシアのエクシム銀行を含む、CSLの債権者代理人であるオコーネルは次のように語った。

「私からの法的助言は、クルマは私の所有になるものであり、受け入れることができる合意に至るまで、ファクトリーからクルマを持ち出すことを認めないということだ」

ケータハムでは、現在オコーネルとの交渉に入っていると伝えられているが、CSLとケータハムF1チームは法的には別会社であるため同チームの将来に関して影響を及ぼすものではないとの主張を続けている。

だが、オコーネルはすでにリーフィールドのファクトリーに民間セキュリティー会社の警備員を配置しており、次の段階はケータハムF1チームをファクトリーから締め出すことだとほのめかしている。

「我々は1MRTに対し、妥結に向けて交渉が行われている間、我々の施設の利用を認めている。彼らは我々との合意に至る必要がある」

オコーネルはそう主張している。

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