ロバート・クビサが、事故でけがを負った腕にさらに手術を施すことで、再びF1復帰の道が出てくるかもしれないと報じられている。
初のポーランド人F1ドライバーとして2006年にデビューを飾ったクビサは、その後その才能を開花させ、着実にF1ドライバーとしての名声を確立。2011年シーズン前にはフェルナンド・アロンソのチームメートとしてフェラーリ入りを果たすのではないかとも言われていた。
しかし、2011年シーズン開幕前に参加したラリーレースでクラッシュし重傷を負ったクビサは、現在はラリー選手権(WRC)にフル参戦しているものの、F1ドライバーとしての復帰は難しいと考えられている。
2010年にBMWザウバーからルノーへと移籍していたクビサは、2011年シーズンもロータス・ルノーGPと名前を変えた同チームから参戦することになっていた。だが、シーズン前に起こった生死にかかわる大事故の結果、F1カーを運転できるような状態にまでは戻ることができていない。
問題なのは、右腕、右手首、そして右手の指の動きが限定されていることで、ラリーやツーリングカーでの運転には支障はないものの、せまいF1カーのコックピットではそれによって大きな制約を受けてしまうためだ。
だが、クビサは『BBC』に対し、F1に復帰するという「夢」をかなえるために、さらに手術を受けるかどうか考えているところだと次のように語った。
「いったんシーズンが終われば、あらゆることを検討してみるよ」
「腕や手は問題ないんだ。動作については、いくぶん改善されてきている。でも、制約という観点からはあまり差はないんだ」
「だから、さらに手術を受ける必要があるし、そうすれば可能性も出てくる。でも、シーズンは(スケジュールが)タイトなんだ。多くのラリーがあるし、各イベントも長いからね」
「F1へのカムバックは夢だけど、現実的でいなくてはね」
そう語ったクビサは、次のように付け加えた。
「もし、カムバックを目指すと決めたなら、今度の冬の間にもっと手術を受けることになる。そうすればお医者さんたちの支援と、いくらかの運があれば、(F1復帰の)可能性も出てくるんじゃないかな」