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マッサ、ブラジルGP用タイヤについてピレリを批判

2014年10月14日(火)6:52 am

F1公式タイヤを各チームに供給する伊ピレリが先日、第17戦アメリカGP(10/31-11/2)、第18戦ブラジルGP(11/7-9)、最終戦アブダビGP(11/21-23)の三戦に持ち込むドライ用タイヤのコンパウンドを発表。そのうちブラジルGP向けのタイヤについて、フェリペ・マッサ(ウィリアムズ)が批判している。「危険」でさえあるというのだ。

タイヤが「危険」とは久しぶりに聞いた話だが、そういえば昨年、ドライバーたちは繰り返しタイヤの質や著しい性能低下にクレームを付けていた。

先週末の第16戦ロシアGP、ニコ・ロズベルグ(メルセデスAMG)はオープニングラップの第一コーナーで激しくブレーキング、前輪の一本を偏摩耗させた。すぐさまピットに入ってプライム(ミディアム)に履き替えた彼は、その一セットで残り全周を走りきってしまった。

ピレリは2014年のコンパウンド選択についてあまりに保守的との意見は多い。前のマシンについて走るだけの展開で、結果が容易に想像できたソチのレースがいい例だ。

「確かに(ロシアでは)タイヤが固すぎた」とフェルナンド・アロンソ(フェラーリ)も同レース後、スペイン『EL Mundo Deportivo(エル・ムンド・デポルティーボ)』に語っていた。

「ただし彼ら(ピレリ)は、舗装をはじめ、路面温度やコース全体について知りようがなかった」

「もっと驚くのは、最終三戦に彼らが選んだタイヤだ」と、アロンソ。「特にブラジルにはビックリだよ」

インテルラゴスでドライバーたちは、ピレリの2014年仕様でもいちばん固い組み合わせのハードとミディアムを使わなければならない。

ブラジルGPが母国レースのフェリペ・マッサ(ウィリアムズ)はドイツ『Auto Motor und Sport(アウト・モートア・ウント・シュポルト)』誌に、次のように語る。「かつて、インテルラゴスでハードやミディアムが必要だったためしがない。スーパーソフトとソフトでもいいくらいだ。どんなに保守的でもソフトとミディアムが相当だよ」

ブラジルについて安全にこだわるあまり、ピレリの選択はかえって危険を招きかねないとマッサは考える。

「まったく受け入れられない」と、マッサ。「寒くなったり、雨だって降るかもしれない。そうなったらハードでは危なくなる。なぜあんな決定になったのか理解できない」

「今年、インテルラゴスは舗装をし直したんだ。路面が新しいと、それだけタイヤにやさしくなる。だからなぜ(ピレリがいちばん固い二種類を選んだの)か、僕には見当もつかない」

ブラジルのコンパウンド選択について、すでにマッサはピレリの関係者に懸念を伝えたという。

「彼は、僕が正しいとの意見だった。なら変更すべきだといったんだが、彼の一存では変えられないとの答えしか返ってこなかった。だったら決定権を持つ人間のところへ行ってくれと頼んだよ!何も明日、レースを行うわけじゃあるまいし」と、マッサはいうのだった。

マッサのコメントについてピレリの責任者ポール・ヘンベリーにきいたところ、彼は次のように語った。「私たちは、以前からブラジルにハードタイヤを持ち込んでいる」

「舗装が新しくなったので、その点はチェックする。もっと軟らかいタイヤにする技術的な理由があれば、検討する」

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