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メルセデス、エンジン開発凍結「解除」のプレッシャーに一歩も引かず

2014年10月13日(月)6:50 am

エンジン開発「凍結」の緩和に同意を求める各F1チームに対し、メルセデスAMGは一歩も譲らない構えだ。

事実上ルノーのワークスチーム、レッドブルの代表クリスチャン・ホーナーがソチで語ったところによると、いったんはエンジン凍結「解除」の提案を受け入れたメルセデスAMGは、その後、反対に転じたという。

「第14戦シンガポールGPで全チームによる一定の合意に達したが、その後メルセデスは立場を変えたのだと思う」と、ホーナー。

この合意を受けて、選ばれた少人数でF1の将来を考える戦略グループが多数決をもって凍結「解除」案を可決。今はF1の主要六チームやレース主催者等からなるF1委員会の承認待ちだ。

ところが同委員会には、メルセデスAMGや、メルセデス・エンジンを使うカスタマーチームがいる。彼らが首を縦に振らない限り、2015年の凍結解除は許されない。

メルセデスAMG CEOのトト・ヴォルフは11日(土)、ロシアで次のように語った。「われわれは既に戦略グループの会議で自分たちのスタンスについて述べた。数ヶ月たってもそれは変わらない」

ヴォルフのチームはV6ターボ新時代を席巻しているが、彼にいわせるとそれが反対の理由ではない。「F1には安定が必要」だというのだ。

「好調な今の流れを妨げるものはすべて排除するという姿勢をとるのは、しごく簡単だ。しかし、それはわれわれのアプローチではない」と、ヴォルフはいう。

「規則を作るには、それなりの手順がある。性急な決断は混乱を招きかねない」

「規則が自分たちに合わないからといって10月の段階で規則を変えるのは間違っていると、私は確信する」と語るヴォルフだった。

シーズン中にエンジン開発を許すと、その分コストが跳ね上がるとヴォルフはいう。恐らく、追いつかれまいとするメルセデスがいちばん金を使うことだろう。

フェラーリは「凍結を解除」してもこれ以上、開発コストには響かないと主張しているが、ヴォルフはこれに反論する。

「6月下旬か7月はじめに新バージョンを製作するとしよう。本来なら一度の開発手順で済むところ、それで二倍になるのだ」

「われわれ(メルセデス)は自チームの他、三つのカスタマーにエンジンを供給している。もしシーズン中のエンジン開発がゴーになれば、われわれは彼らに電卓を手渡さなければならない。現在の費用負担では済まなくなるからだ」

「われわれは、一チームしか受け持っていないホンダや、カスタマーチームが二つのフェラーリと立場が違う。もっとも、来年どうなるか定かではないが」と、ヴォルフ。

「また、ルノーとも状況は異なる」

「今後はF1委員会(次回開催は2014年シーズン終了後)の議題に上るわけだが、来季の開幕まで何ヶ月もない中、総意がまとまらないのは目に見えている」

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