日本時間で午後3時から始まったF1第16戦ロシアGPフリー走行でマルシャは、正規選手のマックス・チルトンのみを走らせている。日本GP決勝で発生したジュール・ビアンキ(マルシャ)の事故が影響して、ぎりぎりまでチームの出方は不透明だった。
9日(木)夜の時点では、マシンは2台揃って整備中で、負傷で入院中のビアンキに替わって控え選手のアレクサンダー・ロッシがドライバーに指名された。
チームの情報筋はドイツ『Auto Motor und Sport(アウト・モートア・ウント・シュポルト)』誌に、次のように語った。「スーパーライセンスを所持していて、スケジュール的にOKなのは彼(ロッシ)だけだ」
しかし他の報道によると、正規選手のマックス・チルトンとロッシの二台態勢で行くか、チルトンだけ走らせるか、あるいは出場そのものをキャンセルするか、チームは決めかねていた。
イギリス『Telegraph(テレグラフ)』紙は、こうした決定は日本に滞在しているビアンキの両親の意向、それにビアンキ本人の容態にも関係すると指摘。
また、9日(木)にはマスコミと接触しなかったチルトンの意見も反映された可能性がある。
彼は昨日、ソチ・アウトドローモのコースをジョギングしていた。
バーニー・エクレストンは、状況を鑑みて、今週末どうするかはチームの判断に任せるとマルシャに伝えたという。
通常なら、チームは全レースに二台をエントリーさせなければならない。
「(マルシャの)首脳は、エクレストンの配慮を喜んでいた」と、同紙のダニエル・ジョンソン記者は伝えた。
また、「チーム情報筋から受けた印象では、ロシアで走るのは一台のみだ」と、ジョンソン記者は付け加えたが、これが現実となった格好だ。
フリー走行一回目の直前、チルトンのマシンはいつもどおり整備を受けていたほか、もう一台も組み上がっていた。しかしゼッケンは、ビアンキの持つ17番のままだ。
ロッシのゼッケンは42番である。