5日(日)に鈴鹿サーキットで開催されたF1日本GP決勝で大きなクラッシュを起こし、現在も三重県立総合医療センターで集中治療が続けられているジュール・ビアンキだが、ひょっとすると来年にもフェラーリドライバーになるチャンスが訪れていたかもしれない。
フェラーリの会長辞任が発表されたルカ・ディ・モンテゼモーロは、6日(月)にジェノアで行われたボートショーの会場でイタリアのメディアに対し、フェラーリが運営する若手ドライバー育成アカデミーのメンバーであるビアンキが日本で生命の危機にひんしているとの知らせを聞いて「非常に悲しく」思うと語り、次のように続けた。
「この子は我々のところで生まれたんだ。そして、我々は彼を将来のフェラーリドライバーだと考えていたんだ」
「私はそうすべきだと考えているが、仮に、来年3台をエントリーすることになれば、我々は彼を3台目のクルマに乗せようと考えていたし、彼は今後何年も活躍を続けていただろう」
「すぐにいい知らせが聞けることを祈るだけだ」
そう語ったモンテゼモーロは、今回の鈴鹿での事故に関して次のように続けた。
「残念ながら、我々は常に何かが起こった後でこういう話をすることになる。だが、我々は今回起こったことについて、鈴鹿で何かがうまく機能しなかったのではないかと考えなくてはならない。そして、もし何かがまずかったのであれば、それを変えなくてはならない」
「間違いなく、あれは非常に特別なレースだった。午後3時には視界も悪かったし、かなりの水が(コース上に)あった。我々はそうしたコンディションで何度もレースをしてきたが、これまでは何も起こらなかった」
そう語ったモンテゼモーロは、次のように付け加えた。
「重要なことは、原因を突き止め、再びこういうことが起こらないようにすることだ」