F1日本GP(第15戦)が開催されていた4日(土)に、レッドブルは今季限りで4年連続F1チャンピオンのセバスチャン・ベッテルがチームを離脱することと、来季はその後任としてレッドブルの育成ドライバーであり、今年トロロッソでF1デビューを飾ったばかりの20歳のダニール・クビアトを昇格させることを発表した。
その後明らかになったことによれば、ベッテルがレッドブルに離脱を告げたのは、その前日3日(金)の夜だったという。
レッドブルは翌日の朝ベッテルの離脱を発表するとともに、早々とクビアトの昇格を発表したが、その時点でまだ去就が明らかとなっていないフェルナンド・アロンソ(フェラーリ)の獲得を検討しなかったのかとの疑問を抱いた者も少なくない。
だが、レッドブルのモータースポーツアドバイザーであり、ドライバー育成責任者でもあるヘルムート・マルコが『Auto Motor und Sport(アウト・モートア・ウント・シュポルト)』に対し、その理由を次のように説明した。
「アロンソは、手にするには安全なカードだろう。だが、それはレッドブルにはふさわしくないんだ」
「それは我々の若手育成プログラムをばかにすることになる」とマルコは付け加えている。
来季、クビアトをチームメートとして迎えることになるダニエル・リカルドもその考えに賛成だ。
自身もレッドブルの育成ドライバーとしてF1チャンピオンチームであるレッドブルまで上り詰めたリカルドは次のように語った。
「アロンソというのは論理的な選択だっただろうね。でもレッドブルは同じようなリスクをとって僕を選んだし、それがうまくいっている」
「クビアトのほうが(報酬も)安くて済むしね」
ニヤリとしながらそう語ったリカルドは、次のように付け加えた。
「レッドブルがお金を節約して、それをクルマにつぎ込んでくれることを期待しているよ」