F1日本GP(第15戦)が行われた先週末の鈴鹿サーキットで、4日(土)朝に4年連続F1チャンピオンが今季限りでレッドブルを離脱するという驚きのニュースが伝えられた。
【結果】F1第15戦日本GP決勝の順位、タイム差、周回数、ピット回数
このベッテル離脱の報に、中にはすでに今季不振の続くベッテルがレッドブル内で実質的にナンバー2扱いを受けていることが、ベッテルの決断を後押ししたのではないかと考える者もいる。だが、レッドブルはそうした見方を否定した。
ベッテル離脱の発表が行われる前、レッドブルでは、まだ今季のタイトル獲得のチャンスが残っているダニエル・リカルドのほうを残りのレースで優先的に処遇するためにチームオーダーを出すことはないと主張していた。
だが、レッドブルは3日(金)の夜にベッテルから突然の離脱を宣告されることになる。
「いくつか、兆候はあったんだ」
マルコは6日(月)にオーストリアの『Servus TV(セアヴスTV)』にそう語ると、次のように続けた。
「彼は、まったく事前に相談することもなく、突然その話を持ち出したことを申し訳ないと言っていた。だが、私は別に驚かなかったよ」
マルコは、ベッテルからチーム離脱を打ち明けられたときのことを次のように明かした。
「私は鈴鹿で金曜日(3日)にセバスチャンに声をかけたんだ。何かが変だと気付いていたからね」
「そして我々はともに夕食をとったんだが、そのときに彼がチームを抜けると打ち明けたんだ」
マルコは、今でもベッテルとは「まだ友人関係にある」と語ったものの、27歳のベッテルがギリギリのタイミングで契約にある解除条項を使ってチームからの離脱を決めたのも事実だ。
ドイツの『Auto Bild(アウト・ビルト)』はこれについて、鈴鹿で予定されていたピット戦略があきらかにリカルドよりも自分が不利となるものだったことが、ベッテルにとっては自分がナンバー2扱いされることになると認識した最初のサインとなったと報じている。
「それはでたらめだ!」とマルコは語気を強めた。
「我々はセバスチャンに、終盤に新しいタイヤに交換して短距離戦に持ち込むようにしたいかと尋ねたら、彼がそのリスクを取ることを望んだんだ」
「我々は、新品タイヤを使うことでロズベルグをとらえることさえできるかもしれないと考えていたんだ。だが、これは差別でも何でもないよ!」
「我々は公平にスポーツマンシップにのっとっている。それが我々の主義だからね」とマルコは主張した。