処遇に不満のF1技術者と民事で争っていたフェラーリが、敗訴した。
元メルセデスAMGのイギリス人技術者スティーブ・クラークは2012年のシーズン前、上級技術アドバイザーとしてフェラーリに迎えられる。
当時、クラークの新しい役どころは同チームのレースエンジニアと伝えられていた。
ところが、それとは別にイタリア『La Gazzetta dello Sport(ガゼッタ・デロ・スポルト)』紙は、その後クラークがF1プロジェクトから外され、別のポストに「降格」となったと報じる。新たな部署では、冬季五輪のイタリア代表チーム向けにボブスレーの設計もやらされたとのことだ。
そこで48才のクラークは、チームを相手取ってモデナの裁判所に訴えを起こす。F1以外のポストへの格下げは「自らのキャリアにとって大きな汚点」だと主張したという。
判事はこれに同意、原告の「降格」は契約に背くものと被告のフェラーリにいい渡した。
複数の報道によるとフェラーリは、クラークに再びF1プロジェクトまたは同等の仕事を与えるよう命じられている。結果的にクラークは、円満退社となりそうだ。