F1シンガポールGP(21日決勝)から、一部の内容について無線でドライバーに伝えることが禁止されたが、ドライバーが無線でくやしさを爆発させるのは今でも自由だ。
【結果】F1第14戦シンガポールGP予選の順位、Q1-Q2-Q3のタイム
■グロージャン、怒り爆発
予選で怒りを爆発させたのが、ロータスのロマン・グロージャン。予選Q2でエンジントラブルのために満足な走りができず、「信じられない」と叫んだ。
「このくそエンジン! こんなことのために僕たちは必死にやっているのか?」
グロージャン担当の小松エンジニアが、フリー走行と同じターボのトラブルだったことを説明したが、グロージャンはさらにこう続けた。
「そんなの知るか。どうだっていい! もうたくさんだ!」
予選後もルノーエンジンに対するグロージャンの怒りは収まらず、『RMC Sport(RMCスポーツ)』に次のように話した。
「フリー走行なら、ああいうこともあり得るよ」
「でも、予選で3回アタックするくらい、そんなに複雑なことじゃないはずだ」
■ロズベルグの叫び
もう1人、無線でくやしさを爆発させたのが、予選2番手のニコ・ロズベルグ(メルセデスAMG)だった。
チャンピオン争いのライバルであるチームメートのルイス・ハミルトンに、わずか1000分の7秒差でポールを奪われたと無線で聞くと、ロズベルグは「クソッ!」と叫んだ。
予選後の記者会見でロズベルグは心境を次のように語っている。
「だって、1000分の7秒だよ? あのラップを振り返ってみても、ほとんどゼロだよ。勘弁してくれよ!って感じ。何とかできたはずなんだ」
シンガポールGPの予選では、メルセデスAMGの2台がフロントローを独占し、2列目はレッドブルの2台だった。この結果を特にくやしがっていたのがレッドブルのモータースポーツアドバイザーであるヘルムート・マルコだ。
マルコは、レッドブルがメルセデスAMGの間に割って入れると言ってメルセデスAMGの非常勤会長ニキ・ラウダと賭けをしていたのだと『Bild(ビルト)』紙が伝えている。