先週、長きにわたってフェラーリに君臨してきたルカ・ディ・モンテゼモーロ会長辞任のニュースは、母国イタリアはもちろん、それ以外の地域に置いても大きな衝撃を伴って迎えられた。
だが、フェラーリの親会社であるフィアットの創業者一族であり、イタリアの経済界に強い影響力を持つアニェッリ家のメンバーが今回のモンテゼモーロ更迭を支持したことが明らかとなった。
フィアット創設者の孫であり、第二次世界大戦後のフィアット大躍進の立役者となったジャンニ・アニェッリをおじに持つアンドレア・アニェッリは現在サッカーチーム、ユヴェントスの会長を務めることで知られる人物だ。
アニェッリは、モンテゼモーロは「素晴らしい業績」も含め、フェラーリに対して強い「影響」を及ぼしたと語ったものの、フェラーリが2007年にキミ・ライコネンがF1チャンピオンとなったのを最後に勝利を得られていない責任は「全員にある」とし、次のように続けた。
「中長期的視点から組織の刷新に手を付けようとするときは、新たな人々を加えることが正しいものだ」
「フェラーリは過去を振り返ることなく、リーダーシップに関しては建設的な姿勢で将来を見据えなくてはならないんだ」
『La Gazzetta dello Sport(ガゼッタ・デロ・スポルト)』にそう語ったアニェッリは、さらに次のように続けた。
「私はフェラーリもユヴェントスも、恐らく来年には共に勝利できるだろうと期待している。スポーツに身を置く者なら誰であれ、勝利以外の野心を抱くことはできないからね」
「そういう観点からは、サッカー場であれサーキット上であれ、スポーツというものは冷酷なものだよ」とアニェッリは付け加えた。