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FIAがスーパーライセンス発給条件の見直しへ。F1ドライバーの低年齢化を懸念

2014年09月13日(土)17:43 pm

F1統括団体であるFIA(国際自動車連盟)が、F1レース出場に必要なスーパーライセンス発給条件の見直しを行うことになるようだ。

13日(土)に、FIAが統括する史上初のフル電動フォーミュラカーによる世界選手権「フォーミュラE」が北京で開幕を迎えたが、これに併せて12日(金)には、FIAの下部組織である世界モータースポーツ評議会が北京で開催されていた。

その会議では既報の通り2015年のF1カレンダーが承認されたことが一番の話題として報じられているが、実はもうひとつ別の議題も上げられていた。それは、「スーパーライセンス」に関するものだった。スーパーライセンスとは、F1に出走する力があると証明されたドライバーに対してFIAが発給するものだ。

現在、スーパーライセンス発給の条件はいくつか設定されているが、他のレースカテゴリーなどで大きな実績を上げたことのないドライバーなどに対しては、F1カーで300km以上の走行経験を積むことが条件として課されることになっている。

最近では、来季17歳でトロロッソからF1史上最年少デビューを飾ることが決まったマックス・フェルスタッペンが、スーパーライセンス取得に向けてF1カーでのテスト走行を行ったことが報じられている。

だが、現時点では16歳に過ぎないフェルスタッペンは、母国オランダではまだ普通の自動車免許の取得もできない年齢だ。ちなみに、オランダも日本同様に18歳にならないと自動車免許の取得はできないことになっている。

一般の自動車運転免許の取得が法律で認められていない年齢の者に、世界最高峰のモータースポーツであるF1に出場できるライセンスを与えることが適切なことなのかどうかが、今あらためて議論の対象となってきている。

実は、この件については、F1イタリアGP(第13戦)が行われた先週末のモンツァで、F1チーム代表者たちの間で話し合いが行われていたようだ。

メルセデスAMGのビジネス担当エグゼクティブディレクターであるトト・ヴォルフはこれを認め、次のように語った。

「話し合いを持ったよ。そして、我々はまだF1が世界最高のモータースポーツであると信じているし、F1ドライバーはそれにふさわしい人がなるべきだ。それにふさわしいドライバーがね。そういうドライバーが資格を得られるようでなくてはならないんだ」

こうした動きを受け、12日(金)に行われた世界モータースポーツ評議会では、2016年までに「スーパーライセンスを発給するために必要な資格や条件についての見直しを行う」という決定がなされた。

「2016年までに」ということは、フェルスタッペンのF1デビューは予定通り実現することになりそうだが、いずれにしても今回16歳の若きドライバーがF1へ与えた影響が大きかったことは間違いない。

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