先週末に行われたF1イタリアGP(第13戦)で、結果的にポール・トゥ・ウィンで今季6勝目をあげたメルセデスAMGのルイス・ハミルトンが、自分が勝てたのはピレリタイヤのおかげかもしれないと語った。
【結果】F1第13戦イタリアGP決勝の順位、タイム差、周回数、ピット回数
イタリアGPでポールポジションを獲得したハミルトンだったが、決勝ではスタートに失敗し、4番手にまで順位を下げてしまう。だが、徐々に順位をばん回し、今季のF1タイトル争いのライバルであるチームメートのニコ・ロズベルグの背後に迫っていた。
ところが、トップを走るロズベルグが最初のシケインで2回もミスを犯してショートカットしてしまったことにより、ハミルトンは労せずトップに返り咲くことができていた。
そのロズベルグのミスについては、ベルギーGP(第12戦)でハミルトンをリタイアに追い込む接触事故を起こしたことへの罰則として、わざとミスをしてハミルトンを前に出すようにチームから指示されていたのではないかなどという憶測もささやかれることになった。
だが、ハミルトンは、あのロズベルグがあのミスを犯した背景には、今年のピレリタイヤの特性も影響していたのではないかと考えているようだ。ハミルトンはブラジルの『Totalrace(トータルレース)』に次のように語った。
「正直に言って、先週末のタイヤはあまりにもよすぎたよ」
「すごく簡単に1回(ピット)ストップで行けたからね」とハミルトン。
「リスクはひとつだけだった。それはフラットスポットを作ってしまうことだ」
「だから、多くのドライバーが最初のシケインで(無理にブレーキをかけずに)そのまままっすぐ走っていたんだよ。あれはタイヤがダメージを受けるのを避けるためだったんだ。そうじゃないと彼らは2回ストップに切り替えなくてはならなくなるし、そうすればかなりタイムを失ってしまうことになるからね」
そう語ったハミルトンは、さらに次のように付け加えた。
「僕は、モンツァはすごくいかしたサーキットだと思うけど、あのレースを見ていて面白かったかどうかは分からないよ。もっとバトルがあって、もっとピットストップがあったほうがよかったんじゃないかな」
「もし彼ら(ピレリ)が軟らかめのタイヤを持ち込んでいたなら、もっと腕が試されるレースになっていたと思う。今年のタイヤはいたわることがすごく簡単だったからね」とハミルトンは結んだ。