10日(水)に、長くフェラーリに君臨していたルカ・ディ・モンテゼモーロ会長の辞任のニュースが世界に衝撃を与えた。モンテゼモーロの離脱は、フェラーリばかりでなくF1にとっても大きなニュースであることは間違いない。これまでモンテゼモーロがF1に与えて影響は非常に大きかったからだ。
だが、メルセデスAMGの非常勤会長であり、かつて3度F1チャンピオンに輝いた伝説的元F1ドライバーでもあるニキ・ラウダは今回のニュースを前向きにとらえているようだ。
ラウダとモンテゼモーロとの付き合いは長い。ラウダが1975年にフェラーリで最初にF1タイトルを取ったときにチームマネジャーを務めていたのがモンテゼモーロだった。
そのラウダは、今週のニュースには驚いたと次のように語った。
「私に言わせれば、モンテゼモーロはアリタリア航空へは行きたくなかっただろうね。彼は23年間もフェラーリの最高責任者だったし、非常に多くのことを成し遂げてきていた」
「だが、どこの会社でも同じだが、物事が悪い方向へ転じ始めるとこういう変化が起こるのも仕方のないことだ」
「私はマルキオンネ(フィアット会長のセルジオ・マルキオンネ)のことは理解できるし、その決断を批判するつもりはない。私もすぐに彼と会いたいと思っているよ。今では彼がフェラーリの社長だし、F1についての話をしたいからね」
イタリアの『Metro(メトロ)』にそう語ったラウダは、さらに次のように続けた。
「フェラーリをかつてのような強いチームにすることは簡単なことではないだろう。だが来シーズンのことを考えれば、こうした決断をするには正しい時期だったと思うよ。変わるべきときだったんだ」
「今年は彼らが復活するのは難しいだろう。だが来季に向けての計画はできるし、エンジンの改善にも取り組むことができる。フェラーリの問題はそこにあるわけだからね」とラウダは締めくくった。