10日(水)に、うわさされていたフェラーリ会長ルカ・ディ・モンテゼモーロの辞任が正式に発表された。
これまでフェラーリ会長として、そしてフェラーリのF1チームであるスクーデリア・フェラーリの最高責任者として長きにわたって大きな影響力を発揮していたモンテゼモーロの離脱は、フェラーリにとっても大きな影響を及ぼすことになると考えるのが自然だろう。
モンテゼモーロが去った後のフェラーリは、F1ではまだ新顔のチーム代表、マルコ・マティアッチとリードドライバーであるフェルナンド・アロンソに委ねられることになる。アロンソにとっては、最大の支援者であったスペインのサンタンデール銀行のエミリオ・ボティン会長が9日(火)に死去したばかりであり、わずか2日の間に重要な人物を2人も失ったことになる。
成績不振が続くフェラーリへの不満が日増しに募ってきているアロンソにとって、今回のモンテゼモーロ辞任は、強いラブコールを受けているマクラーレンへ気持ちを傾かせるきっかけになるのではないだろうか?
アロンソのライバルであり、今季すでに3勝をあげているレッドブルのダニエル・リカルドは、オーストリアの『Servus TV(セアヴスTV)』に今週次のように語った。
「彼(アロンソ)はフェラーリに対してすごく忠誠を尽くしているし、困難な時期にあってもチームに残り続けている」
「もちろんそれはフェルナンド自身が決断を下すべきことだけど、彼はこれまで彼ら(フェラーリ)に対して本当に忍耐強かったよね」
だが、アロンソの現在のチームメートであるキミ・ライコネンと非常に親しい関係にあるトニ・ビランダーは、モンテゼモーロ辞任のニュースは現在のフェラーリドライバーたちにとってそれほど大きな衝撃を与えるものではないだろうと考えている。
ビランダーは母国フィンランドのテレビ局『MTV3』に次のように述べた。
「彼らは、すでにしばらく前からこうした問題には気付いていたと思っているよ」
「このことが彼らの状況に大きな影響を与えるとは思わないね」