セバスチャン・ベッテル(レッドブル)が次戦F1シンガポールGP(21日決勝)では、今季4台目となる新たなシャシーを使用することになりそうだ。
【結果】F1第13戦イタリアGP決勝の順位、タイム差、周回数、ピット回数
今季、これまでとは全く違うV6ターボエンジンによる新たな時代を迎えたF1。昨年まで4年連続でF1タイトルを手中に収めたベッテルは「スージー」と名付けられたシャシーで今シーズンに臨んだものの、その開始早々から苦戦の連続。いまだ長いトンネルを抜け出られないまま、すでに今シーズンもあと6レースを残すのみというところまできてしまった。
レッドブルでは、最初にベッテルが使用したシャシーにはゆがみがあったのではないかとの疑いを持ち、5月に行われたスペインGP(第5戦)では新たなシャシーに交換していた。
だが、それでもベッテルの苦戦は続き、今季からチームメートに迎えたダニエル・リカルドとの戦いにも勝つことができないでいる。ベッテルは先週末に行われたイタリアGP(第13戦)でも別のシャシーを使っていた。そのシャシーに対するベッテルの第一印象は「少しばかりまし」というものだった。
レッドブルのモータースポーツアドバイザーであるヘルムート・マルコは、ドイツの『Sport Bild(シュポルト・ビルト)』に次のように語っている。
「モンツァで使ったシャシーは、実際には古いもので、シルバーストンでのテストに使ったものだった。あのとき(の変更)は、どちらかと言えば気分一新のためというような理由だったんだ」
「次は、全く新しいシャシーを使うことになるよ」
マルコによれば、モンツァでは最初ベッテルの調子はよさそうに見え、実際フリー走行や予選ではリカルドを上回る結果を残していたものの、「硬い方のタイヤ(ハード)では、不可解な問題を抱えてしまっていた」のだという。