F1オーストリアGP(第8戦)から前戦ベルギーGP(第12戦)まで5レースのうち4レースで表彰台に上る活躍を見せていたバルテリ・ボッタス(ウィリアムズ)。先週末のF1イタリアGPでも予選3番手となり、また表彰台を目指す戦いをするはずだったが、決勝ではスタートで大きく出遅れてしまった。
【結果】F1第13戦イタリアGP決勝の順位、タイム差、周回数、ピット回数
その後、4位にまでばん回してみせたボッタスだが、その上の3位にはチームメートのフェリペ・マッサが入り、今季初めての表彰台を獲得している。
だが、今回ウィリアムズが3位、4位となったことで、チーム別ランキングではフェラーリをそのホームレースで追い抜き、メルセデスAMG、レッドブルに次ぐ3番手に上昇している。
ボッタスは、レース後に次のように語った。
「今週末一番記憶に残るのは、恐らくは新たな契約を結んだことの方じゃないかな」
ボッタスはニヤリと笑いながら、母国フィンランドの『Turun Sanomat(トゥルン・サノマット)』紙に次のように付け加えた。
「悪くはないよ。12ポイントと契約を手にしたんだからね!」
ウィリアムズは、モンツァにおいて、現在のドライバーラインアップであるボッタスとマッサがいずれも2015年シーズンもチームにとどまることを正式に発表していた。
「もちろん、自分がこの先どうしているかが分かるのはいいことだよ」と25歳のボッタス。「少し前から分かってはいたけれどね」
だが、今回のウィリアムズの発表を少しばかり驚きを持って聞いた者もいる。ボッタスが今季、将来有望なドライバーであることを証明してみせたことで、名門チームであるマクラーレンへの移籍なども取りざたされていたからだ。
ウィリアムズのチーム副代表であるクレア・ウィリアムズも、そうした可能性があったことを認め、次のように語った。
「もちろん、バルテリのような能力を持つドライバーに関しては、ライバルたちも目を付けていますよ」
「ですが、バルテリは私たちとともにF1キャリアをスタートさせていましたし、彼も私たちと続けることを望んでいました」
「ここ数年、私たちはドライバーを変えていました。ですが、今は継続性を望んでいます」とウィリアムズは付け加えた。
だが、ボッタスが引き続きウィリアムズに残留することを決意した裏には、現在の契約条項が見直され、その処遇に関する項目が改善されたこともあったのではないかとうわさされている。
例えば、控えドライバーのフェリペ・ナスルや女性テストドライバーのスージー・ヴォルフが今季何度か金曜フリー走行1回目を担当しているが、そのとき常にクルマを譲っていたのはマッサではなくボッタスの方だった。
そうした条件は2015年には変わることになるのかとの質問を受けたウィリアムズは次のように答えている。
「それについてはいずれ分かるでしょう。それについてお話しすることはできないんです」