フェラーリの会長であるルカ・ディ・モンテゼモーロの去就に関するうわさがささやかれているが、すべての兆候がモンテゼモーロ辞任の方向を指し示しているようだ。
長期にわたってフェラーリ会長の座にあったモンテゼモーロは最近もこうしたうわさを否定していた。だが、その後任と見られているフィアットのセルジオ・マルキオンネ会長は、7日(日)にモンテゼモーロに関する批判的発言を繰り返していた。
イタリアの『Autosprint(オートスプリント)』は、8日(月)に、マセラティに乗ったマルキオンネが、マラネロのフェラーリ本部の敷地内でモンテゼモーロのオフィスから走り去ろうとしている写真を掲載している。
今やアメリカのクライスラーも傘下に置き、フェラーリの株式の90パーセントを所有するフィアット会長のマルキオンネがモンテゼモーロ降ろしを画策する中、かつてはこうした権力闘争においても戦う姿勢を強く持っていたモンテゼモーロももはやフェラーリからの離脱を受け入れざるを得ない状況のようだ。
イタリアの『Corriere della Sera(コリエーレ・デラ・セラ)』は、モンテゼモーロが親しい人物に対し、「フェラーリも今やアメリカの会社になってしまった」と語るとともに、次のように付け加えたと報じている。
「ひとつの時代が終わったよ」