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衝撃的な「うわさ」で揺れたイタリアGP決勝後のモンツァ

2014年09月08日(月)6:32 am

2015年に向けた「シリー・シーズン」のうわさは、もはやドライバーに関するものだけではなくなりそうだ。

【結果】F1第13戦イタリアGP決勝の順位、タイム差、周回数、ピット回数

ルイス・ハミルトン(メルセデスAMG)の優勝で幕を閉じたF1イタリアGP(第13戦)だが、モンツァを後にしようとしたF1関係者の間ではチーム自体に関する大きなうわさが巻き起こっていた。

■複数のチームが今年限りで消滅?

きっかけは、元ウィリアムズの会長職にあったアダム・パーが、イタリアGP決勝後に「我々が知っていたF1が行われるのは今年が最後だ」と警鐘ともとれるつぶやきをツイッターに投稿したことだった。

パーは、それに続けて次のようにつぶやいている。

「2015年には8チームが選手権を争うことになり、いくつかのチームでは3台をエントリーさせることになる」

この「ツイート」は、すぐに、現在の11チームのうち消えることになるのはどのチームなのかという疑問の目をF1パドックに向けさせることになった。

■ケータハムでは新チーム代表が2か月で辞任

恐らく、そのひとつはケータハムだろう。チームの創設者であったトニー・フェルナンデスは今年7月にスイスの中東系投資家集団だと伝えられる謎めいた新オーナーにチームを売却していた。そのフェルナデスは、先週『Independent(インデペンデント)』紙に次のように語っていた。

「このスポーツにおける経済学は全く間違っているよ。フェラーリ、レッドブル、メルセデスAMG、そしてマクラーレン以外のチームはいずれも苦しんでいる」

ケータハムは、イタリアGP決勝が行われた7日(日)に、7月に新チーム代表の座についたばかりのクリスチャン・アルバース辞任という驚きの発表を行っている。ケータハムの声明によれば、アルバースは「家族と過ごす時間を増やすため」に辞職したのだとされ、後任にはチーム副代表であったマンフレディ・ラベットが昇格するとされている。

だが、アルバース離脱の本当の理由は、約束されていた新オーナーからの資金が実際に投下されることがなかったためだとうわさされている。

■マルシャ、ロータス、ザウバーも存続の危機か

また、マルシャも苦しい状況を抱えていることは疑う余地もない。マルシャは前戦ベルギーGP(第12戦)で、いったんほかのドライバーにシートを譲って欠場すると発表されていたマックス・チルトンがフリー走行2回目から突然復帰するというドタバタ劇を演じていた。そのときチルトンは、なんとかチームをきりもりするために「自分のシートを売ろうとした」と語っていた。

そして、ロータスでは現在のスランプから抜け出すために2015年には現在のルノーエンジンに替えてメルセデスエンジンを搭載することになるだろうとうわさされていた。だが、最近になって、ロータスがメルセデスへ保証金を支払うことができなかったため、この契約締結が延期されたようだとのうわさがささやかれている。

これに関し、ロータスのチーム副代表であるフェデリコ・ガスタルディは7日(日)、イギリスの『Sky(スカイ)』に次のように語った。

「いや、それは間違いだ。我々は現時点ではルノーエンジンを使っているし、今年は彼らと一緒に働いている。来年は違うよ」

さらに、もうひとつ苦しい状況に置かれているチームがザウバーだ。だが、ザウバーに関しては、新たなうわさを報じる記事が飛び交っている。それは、ファッションブランド「トミー・ヒルフィガー」のオーナーであるカナダ人ビジネスマンであり、無類のモーターレースファンとして知られるローレンス・ストロールがザウバーを買収しようとしているというものだ。

■最近のチーム代表たちによる会議の目的は?

最近、F1最高責任者であるバーニー・エクレストンと、F1チーム代表たちによる会合が何度も矢継ぎ早に行われていたが、これはF1から消える可能性のあるチームが複数あるため、それに対応するために来季から各チームから3台のエントリーを認めるということについての話し合いなのだろうか?

メルセデスAMGのビジネス担当責任者であるトト・ヴォルフは、5日(金)に、モンツァで開かれた最近の会合は「とりたてて注目に値するほどのものではなかったよ」と語り、次のように続けていた。

「ただ、また会議をやっただけだよ。別の重要な会議をね」

■フェラーリ会長の去就に関するうわさも消えず

さらに、一連の重要な会議を行っていることが間違いないと考えられているのが、フェラーリとその親会社であるフィアットの重役たちだ。現在、フェラーリ会長のルカ・ディ・モンテゼモーロがその職からはずれるだろうといううわさが執ようにささやかれ続けている。

モンテゼモーロの後任ではないかと目されているフィアット・グループおよびクライスラーの会長であるセルジオ・マルキオンネは、表に現れないところでフェラーリ内部に不協和音が存在していることを示唆するようなコメントを行っている。

マルキオンネは7日(日)に報道関係者たちに次のように語った。

「ルカ・ディ・モンテゼモーロと私はすごく仲のいい友人だ。だが、彼が出した声明を呼んだとき、それは私が自分では決して語ったことのないことだと思ったよ」

「人は誰しも価値を持っているが、絶対不可欠な人材というものもいないものだよ」とマルキオンネは付け加えている。

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