F1第12戦ベルギーGPでドライバーが同士討ちを演じたメルセデスAMGは、ニコ・ロズベルグとルイス・ハミルトンの関係が悪化した場合、シーズン末のドライバーランアップ変更もあり得るとしている。
【結果】F1第13戦イタリアGP予選の順位、Q1-Q2-Q3のタイム
これは、ビジネス部門のエグゼクティブディレクターであるトト・ヴォルフが、F1イタリアGP(7日決勝)前に話したものだ。ロズベルグは契約を延長したばかりのため、ハミルトンの去就がにわかに注目を集め始めた。
この発言についてヴォルフは5日(金)に次のように説明した。
「私が言ったのは、問題を解決できなかった場合にどうなるかということだ。当然ながら、これは最悪中の最悪の場合を想定しての話だし、そういう状態になるとは思っていない」
■「にわとり小屋に雄鳥が2羽」ではパフォーマンスが下がる
いずれにしても、メルセデスAMGが現在のラインアップについて、ブランドイメージに合っているのか、パフォーマンスを最大限に引き出すものとなっているのかと再考しているのは明らかなようだ。
かつてベネトンやルノーのチーム代表を務めたフラビオ・ブリアトーレは、こう話している。
「2人にもっと規律を守らせれば、誰もついていくことはできないだろう」
「私は、ファーストドライバーとセカンドドライバーを常に決めるべきだと思う」
学者もブリアトーレと同じ意見だ。『Times(タイムズ)』紙は、ロンドンのシティ大学キャス・ビジネス・スクールのパオロ・アベルサ博士の言葉を紹介している。
「トト・ヴォルフは、ハミルトンとロズベルグのチーム内対立によって、ダニエル・リカルド(レッドブル)が2台のシルバーアローの間でフィニッシュする可能性があることに気がついた」
「来シーズン、ハミルトンとロズベルグの両方がメルセデスに残留する可能性は、なくなりつつあるように見える」
「コース内外での2人の衝突は、にわとり小屋に雄鳥が2羽いる状態からくる症状だ。こうなるとパフォーマンスが落ちるのは、統計的に証明されている」