2016年からF1新規参入を目指しているアメリカのF1プロジェクトが、そのチーム名称を明らかにした。
アメリカのNASCARシリーズにも共同オーナーとしてチームを持つジーン・ハースが設立者兼会長として率いる新F1プロジェクトは、これまで「ハース・フォーミュラ」といった名前で呼ばれていた。だが、このほどハースは新チームの正式名称を「ハースF1チーム」とすることを明らかにした。
これに伴って、ハースは今週、「ハースF1チーム」の公式ウェブサイトとソーシャルメディアページも立ち上げている。
すでに自身が創立した世界的産業機械メーカーであるハース・オートメーション社がフェラーリのスポンサーとなるなど、F1との関係を確実に深めているハースは、今回のチーム名称決定の理由を次のように語っている。
「F1という言葉を聞けば、すぐにそれが何なのか分かるだろう。最新のテクノロジーを導入する世界的なレースシリーズであり、才能あるエンジニアや設計者たちを魅了するものだ」
2日(火)に同チームが発表したプレスリリースによれば、ノースカロライナ州カンナポリスにあるNASCARチームのファクトリーの隣接地に建設が進められているF1チームの本部施設は「11月にも完成する予定」だとされている。
ハースは最近、『Forbes(フォーブス)』に対して、初めてF1への興味をそそられたのは、かつてアメリカで立ち上げられたUSF1プロジェクトから、関与しないかと持ちかけられたときだったと語っている。USF1は2010年からのF1参戦を目指していたものの、結局その計画は挫折に終わった。
ハースは、F1ビジネス記者として知られるクリスチャン・シルトに次のように語った。
「そのときから、さらに興味を持ってレースを見始めたんだ」
「私は、ほかにあまりそう(F1参戦)しようとする人物がいないことにちょっとばかり驚いたんだ。アメリカにはすごい金持ちが大勢いるのに、“なぜアメリカ人がこれをやろうとしなかったんだろう?”というふうに考えたんだよ」
そのハースにとってF1プロジェクトの次なるステップは、ヨーロッパに置く拠点を発表することだろう。そして、それはイギリスになると考えられている。
しかし、ハースは、これからも慎重にプロジェクトを進めていくと次のように続けた。
「夢を語る甘い言葉によって惑わされるつもりはないんだ。これは厳しいビジネスだし、我々が何をすべきかということは分かっているからね」
「F1全体についてもっと学ぶべきことが山のようにあるよ。我々はまだこれに関しては新参者だからね」