トロロッソがなぜ2015年のドライバーにマックス・フェルスタッペンを選んだか、今季限りで解雇されるジャン-エリック・ベルニュにとって理由は明らかだ。
今週末のF1第12戦ベルギーGP出場のためスパ・フランコルシャンに姿を現したベルニュは、発表のわずか数時間前にレッドブルの決定を知ったという。
「僕にいえることはひとつだけだ」と、フランス『RMC Sport(RMCスポール)』に語るベルニュ。「レッドブルの恩に、これから常に感謝する」
「いまフェルスタッペンにしているように、彼らは三年前、僕にも同じ機会をくれたことを忘れてはならない」
「だから今回の決定はすべて理解している。トロロッソは若手ドライバーのためのチームだ。僕は年をとりすぎたようだよ」と笑うベルニュは、まだ24才の若さである。
「若く見せるために、もっとひんぱんにヒゲを剃らなきゃだめかな」
ベルニュはF1残留に意欲をみせる。今季残りのレースでそれだけの実力があると証明する心づもりだ。
「運転の仕方を変えるつもりはない」と、彼ははっきりいう。
「僕はこれからもっと注目されると思う。もうすぐ僕のヘルメットからレッドブルのロゴは消えて無くなるんだ。もしかしたら以前は僕のことを見ていなかった人々が興味を持ってくれるかもしれない」
「今、最高の自分を見せるのは難しい。でも、ポジティブに考えているよ」
トロロッソのチーム代表フランツ・トストは21日(木)、「イエス・キリストにでもすがりたい心境」だと語っていた。今季残りのレース、トラブル知らずのマシンでベルニュが思う存分、実力を発揮できるよう祈るのみだ。
レッドブルはベルニュの就職活動を積極的に手助けしてくれるだろうか。ベルニュはいう。「今まさにその点を話し合っている」
「多くの人たちが電話で助けの手を差し伸べてくれている。でも何が助かるって、結果がいちばんだ」と、ベルニュ。すでに他チームと「多少の」接触を行ったことを明らかにしている。