2015年に、オランダ人ドライバーのマックス・フェルスタッペンが17歳の若さでF1史上最年少デビューを飾ることになり、世界の注目を集めている。
中には、その年齢や、下位カテゴリーでの経験不足に対し疑問の目を向ける者もいないわけではない。
だが、スポーツ療法士であり、パフォーマンスコンサルタントを務めるカミール・ファン・ドルテンも、オランダの『De Telegraaf(テレグラーフ)』に次のように語った。
「17歳だろうが19歳だろうが関係ないだろう? マックスは強いし成熟しているよ」
ほかにもマックスの才能を評価し、そのデビューを楽しみにしているF1関係者も少なくはない。
しかし、元F1ドライバーであり、自身のF1キャリアをかつて7度F1チャンピオンに輝いたミハエル・シューマッハのチームメートとしてスタートさせていた父親のヨスは、息子のマックスがこれほどの速さでモータースポーツの最高峰シリーズに駆け上ることに対してためらいがなかったわけではないと認めている。
「これまでの何週間かは現実のことだとは思えないような気分だったよ」
そう語ったヨスは、次のように続けた。
「交渉の途中で、私は常に“これが最善の判断なのだろうか? 早すぎはしないか?”と自問していた」
「もちろん、彼には経験が不足している。でも、これはよくよく考えた上での結論だったんだ。肝心なのは、私がマックスのことを一番よく知っていることなんだ。みんなには彼にはものすごい適応能力があり、非常に早く学ぶことができるということを理解してもらう必要がある」
「それに、F1も20年前とは違ってきている。例えば最新式のシミュレーターなどもあるしね」
レッドブルとの契約を行う直前に、マックスはF3よりもさらに大きな馬力を持つフォーミュラ・ルノー3.5シリーズのクルマを走らせる機会を得ていた。
「彼はすぐにものすごいスピードで走ることができていた」とそのときの様子を語るヨス。
「彼はF1カーの運転の仕方もすぐに覚えるだろう」
「それに、レッドブルは若い才能を育て上げることに関しては確固たる定評を築いている。特にモータースポーツではそれが本当に成果を上げているしね」
ヨスは、来年はほとんどすべてのグランプリで息子に付き添うことになるだろうと語ったものの、自分がそこで必要以上に介入するつもりはないと次のように続けた。
「チームやクルマに対して余計な首を突っ込むつもりはないよ。私は彼(マックス)が自分を必要とするときのために備えて同行するだけだ」
「私は息子のためにできることはすべてやったし、あとは彼自身に任せるべきだと感じている。彼はレッドブルとトロロッソという正しい場所に落ち着いたと思っている」とヨスは付け加えた。