ベルギーGPにロッテラー出場へ、可夢偉は欠場か
今週末のベルギーGPで、ケータハムのアンドレ・ロッテラー起用が本決まりの方向だ。32才のドイツ人、ロッテラーにとって今回がF1実戦デビューとなる。
アウディに乗って今年のルマン24時間を制したロッテラー。同時に日本のトップカテゴリー、スーパーフォーミュラにフル参戦するが、ベルギーGPと同じく今週末行われる第4戦（ツインリンクもてぎ）には、すでにロッテラーの代役が決定している。今季スーパーGTで伊藤大輔とトムスの37号車に乗る、アンドレア・カルダレッリだ。
母国イタリアで休暇中だった彼の元に突然、電話がかかってきたといい、本人も「うれしい発表がある。日本に向けて出発するよ」とコメントしている。いつもはロッテラーが乗るペトロナス・トムスの36号車でスーパーフォーミュラに出場するそうだ。
ところが、ここに至ってケータハムは沈黙を守っている。「いま質問されても、何もいうことはない」と、チーム広報はドイツ『Speedweek（スピードウィーク）』に語るのみだ。
だがチームは、非公式に小林可夢偉のベルギーGP欠場を認めている。
『Speedweek（スピードウィーク）』によると、発表できない唯一の理由はペーパーワークだ。ジュネーブにいるFIA（国際自動車連盟）にロッテラーの契約を提出し、F1出走に必要なスーパーライセンスを発行してもらうのだ。ルマン勝者にして2011年フォーミュラ・ニッポン（現スーパーフォーミュラ）王者のロッテラーは、同ライセンスの有資格者である。
おそらく正式発表は、新体制となったチームによって20日（水）にも行われるだろう。これと同時にエネルギー飲料、Hype（ハイプ）の新スポンサーシップも明らかになる模様だ。
ドイツ『Auto Motor und Sport（アウト・モートア・ウント・シュポルト）』は、ロッテラーのベルギーGP出場に向けてアウディも契約の一時解除に合意したと伝えている。
アウディ広報のエヴァマリア・ファイトはドイツ『Spox（スポックス）』に、次のように話している。「会話はありました」
「どのような結論となるにしろ、発表は先方（ケータハム）しだいです。私たちは何の問題もありません」
今のところ、小林可夢偉は次戦イタリアGPに復帰予定だ。
ロッテラーはスーパーフォーミュラでチームメートの中嶋一貴とタイトルを争っているほか、9月にはWEC（世界耐久選手権）でアウディに乗ることになっている。
ロッテラーのマネージャー、ヴェルナー・ハインツは『Spox（スポックス）』に、次のように話している。「交渉はまだ成立していないが、見通しは明るい」
