フェラーリ創始者エンツォ・フェラーリの存命する唯一の息子であるピエロ・フェラーリが、フェルナンド・アロンソにはF1キャリアを終えるときまでフェラーリで走って欲しいと語った。
現役F1ドライバーの中ではおそらく最高のドライバーであり、最高の報酬を受け取っていると考えられているアロンソは2016年までフェラーリと契約を結んでいる。だが、そのアロンソには来季からホンダエンジンを搭載するマクラーレンを含む、いくつかのライバルチームへの移籍を考えているのではないかとのうわさもある。
「正直に言って、私はアロンソがキャリアを終えるまでマラネロ(フェラーリ本拠地)にとどまってくれることを望んでいる」
フェラーリ専属ジャーナリストであるレオ・ツゥッリーニのブログにそう語ったピエロは、次のように続けた。
「いろんなうわさについて話をするつもりはないんだ」
「私は交渉の責任者ではないからね。私はただドライバーの価値について話をしているだけであり、フェルナンドは我々の期待に応えてくれる人物だと思っているよ」
「そして、彼とキミ(ライコネン)に競争力のあるクルマを与えられるかどうかは我々にかかっているんだ」
一方、フェラーリでは会長のルカ・ディ・モンテゼモーロがF1の新レギュレーションを強く批判していることはよく知られているが、ピエロ自身も現在のF1のレギュレーションにはかなり批判的だった。ピエロは、そうした批判がフェラーリが2014年に置かれた状況に対する「言い訳」であってはならないとしながらも、次のように続けている。
「ばかげたルールが数々ある中で、8月にはチーム活動の停止を求めるルールはその最たるものだ」
「これじゃ父も浮かばれないよ。彼はオフィスを去りたがらなかったし、8月中旬にもずっとそこにいたからね」
「今日では、すべてが禁止されているんだ。シーズン中のテストや、エンジン開発の凍結などのようにね。もはやF1とは言えないよ」
そう述べたピエロは、次のように付け加えた。
「でも、それに対しては反論があることも分かっている。フェラーリでさえ、結局はその間違った解決策に合意したんだからね」