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エクレストン、100億円の和解金支払いで訴訟に終止符

2014年08月06日(水)7:03 am

贈賄罪で収監の窮地に立っていたバーニー・エクレストンは5日(火)、実質的に有罪を免れ、法廷を後にした。

一週間以内に1億ドル(約102億8,770万円)を集めれば、すべての訴えは取り下げられる。

期限に間に合うか判事に問われると、83才のエクレストンは「はい」と、次のように答えた。

「まことにありがとうございます。義務は果たします」

支払いについては1日(金)、エクレストンと彼の弁護団、それに独バイエルン州検察の三者で合意に達し、次いで5日、担当判事がこれを認めたものだ。

「検察と被告双方の合意により、裁判は一時休廷とする」と、ペーター・ノル判事は述べた。

和解金のほぼ全額にあたる9,900万ドル(約101億8,500万円)は公金としてバイエルン州が受け取り、残りの100万ドル(約1億270万円)は児童基金の財源に充てられる。

検察では、エクレストンの「高齢」や「そのほか酌量すべき情状」が司法取引の理由と述べている。

また判事は、これまでに裁判で出た「疑問点の大半」は「他の結果を導き出しそうにない」うえ、「これ以上の証拠調べも同様となりかねない」ため、取引が成立したとしている。

エクレストンの弁護団は5日に声明を発表。このたびの結果は「取引でも和解でもなく、ましてや(刑を逃れるための)”買収”などではない」とコメントした。

むしろ、「エクレストン氏の収監はまず不可能」だったといえそうだ。

しかし、記録的な大金を法廷に支払って汚職の罪をかいくぐったのは事実で、大きな議論を呼ぶのは間違いない。とりわけF1は、倫理規定にうるさいメルセデス・ベンツの親会社ダイムラーのような企業を相手にしているのだ。

ダイムラーのディーター・ツェッチェ会長は3日(日)、次のように語っていた。「もし誰かが法廷で無罪を勝ち取って刑務所に入らず、引き続き職に従事することが可能となれば、私は歓迎だ」

「もちろんバーニー・エクレストンも例外ではない。特に彼はF1に多大な貢献をしているのだから」

エクレストンの高齢についてツェッチェはドイツ『Bild am Sonntag(ビルト・アム・ゾンターク)』紙に、「今後もF1で決定権を握るだろう」と、彼の役割に期待するコメントを寄せている。

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