メルセデスAMGを指揮するトト・ヴォルフは、病院でF1の夏季休暇スタートを迎えたとドイツ『Bild am Sonntag(ビルト・アム・ゾンターク)』紙が伝えている。
F1第11戦ハンガリーGPに先立って自転車によるトレーニングに参加した彼は、自転車をこいでいる際にかなりの速度で転倒、腕を数箇所、骨折した。
手術を受けたヴォルフは、何とかハンガリーGPのパドックには姿を見せていた。
そしてレースの数日後、彼は他のF1首脳とともにロンドンの会議に出席するはずだった。
ところが報道によると、ヴォルフの体調が思わしくなく会議はキャンセルされたという。
実のところ、彼は入院していたのだ。
「ブダペストでのレース後、突然の高熱に襲われて病院への逆戻りを余儀なくされた」と、42才のヴォルフ。
同紙によるとヴォルフは、少なくとも48時間、携帯電話の電源を切っておくよう医師の指示を受けたという。
「患部が炎症を起こしやすいとのことで、休むほかなかった」と、ヴォルフは語った。
こうして病院で静養中のヴォルフだが、F1を覆う「悲観論」になると黙ってはいられない。特に第10戦ドイツGPの観客動員数が非常に低かったとの評判がたつと、なおさらだ。
「ホッケンハイムの観客数が下がったからといって、F1がダメになったわけではない」と、ヴォルフ。
「いつもいつもF1が悪くいわれるのは、がまんがならない。とにかく間違っている」
「過去20年、あれほど多く追い越しを見たことがあるかい。順位を守ろうとフェルナンド・アロンソ(フェラーリ)がみせたパフォーマンスは驚異的だった。それによってキミ・ライコネン(フェラーリ)のシートが脅かされないかと、それはそれでハラハラものだよ」
「4年連続でF1世界世界選手権を獲得後、レッドブルとセバスチャン・ベッテルは必死で挽回しようとしている。そして、われわれの若きドライバーふたり(ルイス・ハミルトンとニコ・ロズベルグ)は自由にタイトルを争っている」
いずれにしろ、取りやめとなった緊急ミーティングは日を改めて行うことになった。
「われわれに必要なのは変革ではなく、進歩だ」と、ヴォルフはいう。