2015年F1に採用予定で多くの議論を呼んでいるセーフティカー後のスタンディング(静止)再スタートが取り止めとなる。バーニー・エクレストンが認めたものだ。
先週末のF1第11戦ハンガリーGPは今季指折りの激戦だったが、全般的な傾向としてサーキットに足を運ぶ観客は減り、テレビ視聴率も下がり気味だ。そこでエクレストンはハンガロリンクで各チームの首脳を招集、話し合いを行った。
今後に向けてF1人気回復策をフラビオ・ブリアトーレ(元ルノー・チーム代表)に託す方向で話がまとまったとも伝えられるが、エクレストンは次のように否定する。
「われわれはフラビオ(ブリアトーレ)を必要としない。自分たちでやれる」と、ドイツ『Auto Motor und Sport(アウト・モートア・ウント・シュポルト)』誌に語るエクレストン。
同誌によると、F1振興策はクリスチャン・ホーナー(レッドブル)、トト・ヴォルフ(メルセデスAMG)、ルカ・ディ・モンテゼモーロ(フェラーリ)、それにビジェイ・マリヤ(フォース・インディア)が先頭に立って推し進めるという。
彼らの主な使命についてエクレストンは、抜本的な改革よりはむしろ「微調整」だとしている。ハンガリーGPを見ても分かるとおり、F1は根本からダメになったわけではない。
「長年に渡って積み重ねたばかばかしい規則、不必要な規制は、もう要らない」と、エクレストン。
「私はドライバーによる世界選手権を望む。技術者の選手権はけっこうだ」
「われわれは、ささいなことを罪としないよう既に審査委員会に申し渡した。何ができて何ができないのかいちいち伺いをたてるより、ドライバーには互いに競い合ってほしい」
中でも29日(火)で最大のニュースは、2015年F1競技規則に導入が決まっていたことがらが一転、廃止の方向に傾いたことだ。
「セーフティカー後の静止スタートは止める」と、エクレストンは言明する。「ハンガロリンクを見れば、あれで十分だ」