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F1ドイツGP観客減を機に強まるF1改革論。F1は軟弱だとベルガー

2014年07月23日(水)7:01 am

先週末に開催されたF1ドイツGP(第10戦)は、観客数が非常に少なかったことが話題に上っているが、これを機にF1の将来を憂う声がさらに強くなっているようだ。

■【ドイツGP後】F1ポイントランキング(ドライバーズ/チーム)

今年のドイツGPの観客動員数が落ち込んだ原因のひとつには、F1関係者の中にも、大音響を奏でていた昨年までのV8自然吸気エンジンから静かなV6ターボエンジンへと転換したことや、ハイブリッド方式が強められ、効率性が重要な要素となった新しいF1を非難し、F1本来の魅力が失われたとする声が上がっていたことで、ファンのF1離れを加速したのではないかとの見方もされている。

ホッケンハイムと隔年でF1を開催しているニュルブルクリンクが、来年はドイツGPを開催することになる。ニュルブルクリンクの新オーナーとなったカプリコーン社のカルステン・シューマッハは、『SID通信』に対し、次のように述べた。

「私は、ドイツやほかのヨーロッパ諸国においてモータースポーツファンの関心が失われているというようには考えていない」

「だが、恐らく我々はレース週末のプログラムをもっと興味深いものにすることを考える必要があると思っているよ」

かつて3度F1チャンピオンに輝いた伝説的元F1ドライバーであるニキ・ラウダは最近、過去10年間に行われた大きなルール改正に関して見直しをし、本来のF1に立ち返らせたいと語っていた。

そして、F1改善のための試みはすでに始められているようだ。すでに目に見える形で進められているのが、F1統括団体であるFIA(国際自動車連盟)とレース競技委員が、レース中のドライバーの行為に対するペナルティー緩和政策だ。

F1最高責任者であるバーニー・エクレストンは、『Auto Motor und Sport(アウト・モートア・ウント・シュポルト)』に対して次のように語った。

「我々は、また本当のスポーツが見たいと望んでいるし、小さなことには干渉しないことにするべきだ」

また、「純粋主義者」として知られる元F1ドライバーのゲルハルト・ベルガーも、DRS(空気抵抗低減システム/可変リアウイング)や今季導入された「最終戦2倍ポイント制」に関しては「くだらない」と一刀両断。

ベルガーはさらに、『Rheinische Post(ライニシュ・ポスト)』に次のように続けた。

「すべてが人為的になってしまえばファンから受け入れられないよ」

「F1は規則が厳しすぎるし、軟弱だね」

ベルガーは、肩を骨折しながらも、次の日には再びマシンに乗ったモトGPのライダーを引き合いに出しながら、「我々ときたら、ほかのクルマの10センチメートル以内に近づいたらドライブスルーペナルティーが出されてしまうんだからね」と付け加えた。

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