メルセデスAMGの非常勤会長であるニキ・ラウダが、メルセデスAMGの2人のドライバーは、今季のタイトル獲得に向けてこれからも自由に戦い続けることができると主張した。
今季のF1チャンピオンの座をかけたルイス・ハミルトンとニコ・ロズベルグの戦いが激しさを増す中、メルセデスAMGのビジネス担当エグゼクティブディレクターであるトト・ヴォルフは最近、メルセデスAMGのチーム内における「透明性」に問題が生じ始めていると次のように語っていた。
「競争が非常に激しくなりつつある。透明性が少し失われつつあるし、我々としてはこれがチームに悪影響を及ぼさないようにしていく必要がある」
このヴォルフの発言に関しては、チームメート同士の争いの激化を避けるために、メルセデスAMGでは近いうちにチームオーダーを出すことをほのめかしたものだと受け取った者もいた。
だが、ラウダはそうした推測をきっぱりと否定している。
「これまで、2人には常に自由に戦わせてきたし、これからもそれは変わらない」
ブラジルの『Totalrace(トータルレース)』にそう語ったラウダは、さらに次のように続けた。
「この質問はもう4万回も受けてきたけれど、何も変わっちゃいない」
「もし我々が介入するつもりなら、シーズンの最初からやっていただろう。だが、我々はそうしなかった」
ハミルトンとロズベルグによるタイトル争いだが、一時はロズベルグが29ポイント差を付け、圧倒的に有利に立ったと言われていた。だが、シルバーストンで行われたF1イギリスGP(第9戦)でハミルトンが優勝し、ロズベルグがまさかのリタイアに終わったことで、その差は一気に4ポイントにまで縮まっている。
「また、モナコ終了時点と同じ状態に戻ったんだ。また全力での戦いが続くことになるね」
そう語ったラウダは、次のように付け加えた。
「次はホッケンハイム(ドイツGP/20日決勝)だ。私の心臓にはよくないかもしれないが、面白くなりそうだよ」