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独走状態のメルセデスAMGに逆風?

2014年07月09日(水)18:42 pm

今季、ここまで圧倒的な強さを誇っているメルセデスAMGだが、そのアドバンテージが弱められる可能性が出てきているようだ。

■【写真】ニコ・ロズベルグ(メルセデスAMG)/F1イギリスGP

昨年、銀色に輝くメルセデスAMGのF1カーには、「FRIC」と呼ばれる秘密の仕掛けが施されていると報じられた。FRICとは「フロント・アンド・リア・インターコネクテッド」の略語であり、前後のサスペンションの動作を相関的に制御するシステムのことだ。

現在は禁止されているアクティブ・サスペンションと似たような効果をもたらすこのFRICは、今ではほぼ全チームがその仕組みを取り入れていると言われている。

だが、F1統括団体であるFIA(国際自動車連盟)のF1競技責任者であるチャーリー・ホワイティングが各チームに対し、このFRICについて、その合法性に「疑問が投げかけられる可能性がある」との警告文書を送付したことが明らかとなった。

伝えられるところでは、このFRICに関しては即時禁止とされる可能性もあるという。多くのチームがこのFRICを導入しているものの、現時点でその効果をもっともうまく発揮させているのはメルセデスAMGだと言われている。

そして、それだけではない。

スペインのスポーツ紙『Marca(マルカ)』は、FIAでは今年のパワーユニットから供給されるハイブリッドパワーに関し、その率や量を制限することを検討していると報じている。

『Marca(マルカ)』は、内燃エンジン部分が発生するパフォーマンスは、実際のところメルセデス、フェラーリ、ルノーの3社ともに非常に接近したものとなっており、メルセデスが大きく優位に立っているのはハイブリッドのエリアのためだとする関係者のコメントを紹介している。

その関係者によれば、メルセデスエンジンは、ストレートで110~130馬力ほど優位に立っているようだという。

さらに、今後メルセデスAMGは、ライバルたちに対し、レース開始直後の1周目のアドバンテージも失うことになるかもしれない。

ウィリアムズのフェリペ・マッサはシルバーストンで行われたイギリスGP(第9戦)のフォーメーションラップの際のメルセデスAMGの挙動について、スペインの『AS』に対して次のような不満を述べている。

「僕は2度も、クラッチを切って止まるしかなかったよ」

「彼ら(メルセデスAMG)は何らかの理由でそう(ゆっくりと走行すること)しているんだ。僕たちはいつも文句を言っているし、チャーリー(ホワイティング)もなんとかすると言っていた。だけど、今のところ誰にもペナルティーが与えられたりはしていないけどね」、とマッサは付け加えている。

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