マクラーレンのジェンソン・バトンが、来年からホンダとの新たな時代を迎えることを楽しみにしていると語った。
今年1月に亡くなった父親のジョンがいつもピンクのシャツを着ていたことにちなみ、母国レースとなる今週末のF1イギリスGP(6日決勝)にはピンクのヘルメットをかぶることにしているバトンは、2015年にホンダエンジンを搭載することが、ここ2シーズンにわたっているスランプからマクラーレンが抜け出すために必要なことだと考えている。
バトンは、ドイツの『DPA通信』に次のように語った。
「全員がそれを待ち望んでいるよ」
「すでにいろんなことが起こっている。ロン(デニス/マクラーレン・グループ総帥)が再び責任者となり、今はエリック(ブーリエ/レーシングディレクター)が指揮を執っている」
「かつては、いろんなことがうまくいっていた。だけど、時には変化も必要となるんだ。僕たちは正しい道を歩んでいると感じているよ」
だが、マクラーレンの最高権威であるデニスは、そのバトンに関して、もっと頑張らないと来年以降契約を結ぶことはないかもしれないとほのめかしている。デニスはイギリスのテレビ局『Sky(スカイ)』に次のように語っていた。
「彼(バトン)にもっと頑張って欲しいかって? もちろんそう思うよ」
デニスは、今季デビューを果たしたルーキーのケビン・マグヌッセンがバトンにとっての「目覚まし」となっているとも語ったが、バトン自身もその若いオランダ人ドライバーの活躍ぶりは見事だと認めている。
「ケビンは学ぶのがすごく速いね。彼がチームに来た時にはそれほど経験があったわけじゃないのに、6か月の間に多くのことを成し遂げたよ」
そう語ったバトンは、次のように付け加えた。
「僕たちは親友というわけではない。僕はこれまでチームメートといい友人関係になったことはないんだ。僕には別の友人たちがいるよ。でも、彼はいいやつだし、彼と仕事をするのは好きだよ」
そう語ったバトンだが、マグヌッセンが自分のキャリアの中で最強のチームメートだというわけではないとし、これまでのチームメートの中で最速だったのは2010年から3年間をともに過ごしたルイス・ハミルトンだったと次のように続けた。
「速さに関してはそうだね。彼(ハミルトン)はすごく速い。でもそれは僕がこのチームに来る時には想定していたことだった」
「ルイスに勝つことができれば、いい仕事ができたということが分かるんだよ」、とバトンは結んだ。