2014年のF1において、最速のクルマを持っているのはメルセデスAMGだ。今季はここまでの8レースで7勝をあげ、6回の1-2フィニッシュを達成している。そして、今年のF1ドライバータイトル争いはそのメルセデスAMGのニコ・ロズベルグとルイス・ハミルトンの2人に絞られたと言っても過言ではない。
だが、これまで2度リタイアを経験したハミルトンは、現在ランキング首位のロズベルグに29ポイント差をつけられており、これからその差を縮めていかなくてはならない状況に置かれている。
F1最高責任者のバーニー・エクレストンは、ドイツが誇るシルバーアロー(メルセデスのレーシングカーの愛称)を駆って今季のF1タイトルをつかむのはロズベルグで間違いないだろうと語り、「なぜなら、彼はドイツ語を話すからね」とジョークを添えている。
だが、レッドブルのチーム代表であるクリスチャン・ホーナーはまだ分からないと考えているようだ。ホーナーはミルトンキーンズにあるレッドブルのファクトリーにおいてメディアに次のように語った。
「その(29ポイント)差は、ほぼ1回の優勝分だ。もしニコが一度でもリタイアすることがあれば、彼(ハミルトン)はすぐに追いつくことができる。だから、この段階での現在の差はそれほど大きいとは言えないよ」