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レッドブル総帥、F1エンジンの自社製造を否定

2014年06月24日(火)20:14 pm

レッドブルのオーナーであり、世界的エナジー飲料メーカーの総帥であるディートリッヒ・マテシッツが、レッドブルが自らF1エンジンをするためのプロジェクトを立ち上げようとしているといううわさを否定した。

マテシッツは、『Salzburger Nachrichten(ザルツブルガー・ナッハリヒテン)』に対し、「そういううわさはあえて否定するほどの価値もないよ」と語っている。

だが、実際のところは、マテシッツにはこのうわさをはっきりと否定しておく必要があったのかもしれない。

というのも、F1オーストリアGP(第8戦)が行われた先週末、地元オーストリアの企業であるパンクル社やAVL社の名前を引き合いに出し、彼らがV6エンジン開発に大きな役割を演じることになるかもしれないなどと語り、こうしたうわさが巻き起こる種をばらまいたのは誰あろうマテシッツの右腕として知られるレッドブルのヘルムート・マルコ(モータースポーツアドバイザー)だったからだ。

■レッドブルは自動車メーカーを目指すわけではない
マテシッツは、『APA通信』に次のように語った。

「AVLのことは話題にも上っていないよ」

「彼らはその分野で非常に専門的なノウハウを持っている。だが、F1エンジンの設計のために専門家によるチームを作り上げるのはさらに複雑なことだ」

そう語ったマテシッツは、次のように付け加えた。

「F1に参戦しているからといって、我々は自動車メーカーになろうとしているわけじゃないんだからね」

レッドブル自らが「レッドブル製エンジン」開発かとのうわさを呼ぶような発言をしてきた背景には、現在のエンジンサプライヤーであるルノーに、さらにプレッシャーをかけるためだという見方のほうが妥当なようだ。

■ルノーに改善を望むマテシッツ
マテシッツも、今季のレッドブルに競争力が欠けているのは、まさにそのルノーのエンジンに原因があるのだと断言している。

「我々の問題は我々の手の届かないところにある」

「我々はルノーとともに過去4年間にわたってF1タイトルを獲得してきた。だから、我々もエンジンパートナーであるルノーとの信義は守るよ。だが、状況は深刻だ」、と語ったマテシッツは、「まず、エンジンの改善を最優先にしなくてはならない」と付け加えた。

マテシッツと非常に親しく、かつてはレッドブルのジュニアチームであるトロロッソの共同オーナーを務めていたこともある元F1ドライバーのゲルハルト・ベルガーも、ルノーはそのF1活動について基本的なところから見直す必要があるとコメントしている。

「ルノーは、F1を単にビジネスモデルとして、費用対効果の観点からばかりとらえるのではなく、自分たちのイメージアップにつながるものだという見方をするべきだよ」とベルガーは語った。

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