レッドブルのチーム代表クリスチャン・ホーナーが、ルノーへの批判を強めている。
レッドブルが自前で開催したF1第8戦オーストリアGPだったが、ルノーエンジンのパワー不足は明らかで、ダニエル・リカルドが8位に入るのがやっとだった。
チームメートのセバスチャン・ベッテルは、スタート直後にエンジントラブルに見舞われ、レースを途中で断念せざるを得なかった。ベッテルは8戦目にして3回目のリタイアで、原因はいずれもエンジンだ。
レッドブルのモータースポーツアドバイザーであるヘルムート・マルコは、チームにとって「まったくもって悲惨」なホームレースだったと振り返った。
レース後にホーナーは、これまで以上に明確にルノーを批判している。
「信頼性も受け入れがたいし、パフォーマンスも受け入れがたい。ルノーは変わる必要がある」
「こんなふうに続いていては困る。ルノーにとっても良くないし、レッドブルにとっても良くない。どうにかしなければ」
■2016年以降については言葉を濁すホーナー
進歩の見られないルノーエンジンに業を煮やしたレッドブルが独自のエンジン開発を計画しているといううわさもある。
しかし、すぐ始めても実際に導入できるのは、最短で2016年シーズンからだろうと専門家は見る。
ルノーは、レッドブルとの契約が2016年まであることを明らかにしているが、ホーナーは『Sky Sports(スカイ・スポーツ)』に対して、2015年は確実にルノーエンジンを使うが、2016年については「もしかしたら」としか言わなかった。
「レッドブルのようなチームは、選択には困らない」とホーナー。「だが、われわれは長期的に競争力が高い状態にしたい」
ルノーのアドバイザーも務める4度のF1チャンピオン、アラン・プロストも警鐘を鳴らしていると『Der Spiegel(シュピーゲル)』が伝えている。
「いい状態には見えないね」とプロスト。「何か変えなければならないことは分かっている」