今週末のF1オーストリアGP(22日決勝)でも、今季ここまで圧倒的な強さを見せつけているメルセデスAMGがやはり優勝の最有力候補だと考えられている。
だが、メルセデスAMGのドライバーもチーム首脳陣も、ライバルチームであるレッドブルの名前が冠されたオーストリアのサーキットでは、いつもに増して勝利への執念を持っているようだ。
ニコ・ロズベルグ(メルセデスAMG)は、インタビューを受けた際、いたずらっぽい笑いを浮かべながら、「ここA1リンクで勝利することは、さらなる喜びになるだろうね」と語り、あえてライバルチームの名前が冠された新しいサーキット名を口にしようとしなかった。
ルイス・ハミルトン(メルセデスAMG)も、レッドブルがこのオーストリアでのレースを自分たちのホームレースだという言い方をしていることに疑問を投げかけ、次のように語った。
「彼ら(レッドブル)はイギリスに本部を構えるイギリスのチームだよ。それに、僕はこのサーキットは違う名前で知っている。僕はこれからもそう考えることにしているよ」
メルセデスAMGの非常勤会長であり、オーストリア出身の伝説的元F1チャンピオンであるニキ・ラウダも、レッドブルにオーストリアでの勝利を譲ることはないと主張している。
ラウダは、『Osterreich(エステルライヒ)』紙に次のように語った。
「申し訳ないが、我々はF1タイトル獲得を目指して戦っている。だから贈り物などしないよ」
「それどころか、オーストリア人として、トト・ヴォルフ(メルセデスAMG/ビジネス担当エグゼクティブディレクター)も私もここオーストリアでは我々のドイツ車で勝ちたいと思っているよ」とラウダはほほ笑んだ。