フェラーリが、ル・マン・シリーズと呼ばれるWEC(世界耐久選手権)の最上位カテゴリーであり、プロトタイプカーで争われるLMP1への参戦を発表するかもしれない。
今週末に開催される同シリーズ中最大のイベントである有名なル・マン24時間レースでは、フェラーリのトップドライバーであるフェルナンド・アロンソが特別ゲストとしてスターターを務めることになっている。
フェラーリは5月に、ルカ・ディ・モンテゼモーロ会長が、ル・マンにおけるクルマの開発や技術に関する多くのコメントを行った後、アロンソがスタートでグリーンフラッグの旗手として招待を受けたことを発表していた。
アロンソはそのとき、「それ(ル・マン)はモータースポーツの歴史においても指折りのレースだ」とコメントしていた。
一方、フェラーリはF1の最近の技術的方向性について強い批判を行っている。
さらに、昨年、当時フェラーリF1チームの代表であったステファノ・ドメニカリが、今シーズンからF1に導入される新たなV6エンジンは「興味深いプロジェクトを展開することにつながるだろう」と発言していた。
「今はこれ以上何も言えないけれどね」
すでに今年4月にF1チームからは更迭されてしまったものの、ドメニカリは当時そのように付け加えていた。
また、今季ケータハムから2年ぶりにF1復帰を果たした日本人ドライバーの小林可夢偉は、昨年はフェラーリの市販車部門においてWECに参戦していたが、フェラーリではなかなか可夢偉を手放したがらなかったとの話も伝わっていた。
アロンソは先月、ル・マン訪問に向けて次のように語っていた。
「こういうタイプのクルマの細部を見てきたいと思っている」
「F1でもハイブリッド時代に入っているし、このシリーズにおける技術や仕事の進め方にとても興味があるんだ」
スペインの『El Mundo Deportivo(ムンド・デポルティーボ)』は、ル・マン24時間レースが行われる今週末の土曜日(14日)に、フェラーリがル・マンのLMP1カテゴリーに復帰することを発表するのではないかとの見方があると報じている。
同紙の記者レイモンド・ブランカフォルトは、ル・マン24時間レースの主催者たちはすでに「非常に重要な発表」が、2014年のレース開始前に行われることを明らかにしていると報じている。
今年のWEC第3戦にあたるル・マン24時間レースは、6月15日(土)の15時(日本時間22時)に決勝レースがスタートする。