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今年の空力改良パーツは「化粧品に過ぎない」と天才F1カーデザイナー

2014年06月05日(木)19:38 pm

天才F1カー設計者と称されるレッドブルの最高技術責任者エイドリアン・ニューイが、あまりにも厳密なルールが導入されたことでF1における空力開発のペースがスローダウンしていると語った。

今年のルールに対するいら立ちを隠せないニューイは、ドイツの『Auto Motor und Sport(アウト・モートア・ウント・シュポルト)』に対し、革新的なアイデアを持ち込むことでシーズン中盤に飛躍的な改善が見せられるような時代は終わったようだと語っている。

「最初の6レースで施された改良を見てごらんよ。昨年よりもかなり減っているし、そのほとんどはただの化粧品みたいなものにしか過ぎなかった」

そう語ったニューイは次のように付け加えた。

「我々は“モンキーシート”のような小さな構成パーツについて研究しているんだ。なぜならレギュレーションによって我々が工夫できる余地はどんどん小さくなっているからね」

「モンキーシート」とは、今年レッドブルやマクラーレンなどが採用している車体後部排気管の上に設けた小さなウイングのことだ。猿が腰かけられるほどのイスのような形をしていることからこう呼ばれている。今年はレギュレーションによってボディーや前後のウイングそのものに手を加えることが非常に難しくなっており、各チームはそれを補うために、レギュレーションの範囲内で小さな空力パーツを工夫しているというのが現状だ。

F1統括団体であるFIA(国際自動車連盟)の技術部門代表者であるジョー・バウアーも、「これほどクラッシュテストが少なかったことはかつてなかった」と語り、今季はボディーワークに関する改良があまり行われていないことを認めている。

それにもかかわらず、フェラーリではかなりの改良が施された2014年型車を今週末のF1カナダGP(6月8日決勝)で初披露することになっている。

イタリアの『Autosprint(オートスプリント)』誌は、かなりの変更が行われた今度のフェラーリF1カーは、F14 Tの「Bバージョン」と呼ばれるにふさわしいものだとしている。果たして、その新型フェラーリは、カナダでその威力を発揮するのだろうか?

フェルナンド・アロンソ(フェラーリ)は今週、次のように語っていた。

「予想めいたことを言うことはできない。なぜなら僕たちが改善したことについては、ライバルたちがどういうことをやってきたかということとの関連の中で判断すべきものだからね」

そう話したアロンソは、次のように付け加えた。

「僕たちは彼らと同じように改善しなくてはならないし、さらにプラスとなるものを見つけないとならないんだ」

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