フェラーリF1チームの過去を背負った人物と、将来を担う2人の人物が偶然、先週末イタリアのムジェロ・サーキットで開催されたモトGPのイタリアラウンドを訪れていた。
1人は、フェラーリの前チーム代表のステファノ・ドメニカリだ。ドメニカリは20年以上にわたってフェラーリ一筋の生活を送ってきていたが、ここ数年の成績不振により今年4月に事実上更迭され、その職を新チーム代表であるマルコ・マティアッチに譲っている。
フェラーリ離脱後、ほとんど人前に姿を見せることのなかったドメニカリは、ムジェロでイタリアの記者からフェラーリに関する質問を受けた際、次のように答えた。
「フェラーリ? 私の心はこれからも赤く染まっているよ」
一方、その日ムジェロにはフェラーリF1チームの実質上のナンバー1ドライバーであるフェルナンド・アロンソの姿も見られた。
赤いフェラーリF12でサーキットに現れたアロンソは、スペインの『Marca(マルカ)』紙に次のように話した。
「僕はモトGPどころか、バイクのレースを見に来たのはこれが初めてなんだ」
さらにアロンソは、現在低迷状態にあると言ってもいい今季のフェラーリについて、『La Gazzetta dello Sport(ガゼッタ・デロ・スポルト)』に対して次のように語った。
「僕たちは一歩ずつ改善しないとならないよ。大きく飛躍することなんかできないからね」
「僕たちは堅実な基盤を作ることを目標にする必要がある。今年のためばかりでなく、未来に向けてもね」