F1モナコGP(第6戦)はニコ・ロズベルグ(メルセデスAMG)の勝利に終わったが、ロズベルグは単にコース上での戦いだけでなく、心理戦にも勝利していた。
そう語ったのは、2008年シーズンに、シーズンの最終レースまでF1タイトルをかけた争いを続けながら、最後の最後にわずか1ポイント差でその栄光をルイス・ハミルトン(メルセデスAMG/当時マクラーレン)に奪われたフェリペ・マッサ(ウィリアムズ/当時フェラーリ)だ。
マッサは、ブラジルの『Totalrace(トータルレース)』に対し、ハミルトンについて次のように語った。
「彼は精神面において完ぺきな状態であることが求められる人間なんだ。そうでない場合、彼はミスを犯すことがある」
「彼は2007年にF1タイトル獲得を逃している。中国(第16戦)でリタイアを喫し、ブラジル(第17戦=最終戦)も落としてしまったからね。あれは彼のミスだった」
そうコメントしたマッサは、ロズベルグの「疑わしきミス」によってポールポジション獲得のチャンスを失ったハミルトンがモナコで見せた反応について言及し、それがロズベルグにとっては大きな勝利だったと、次のように続けた。
「もしロズベルグが故意にあれをやっていたとしても、そのことは僕の精神状態には何の影響も及ぼさないよ」
「だけど、疑いなく、あれはハミルトンに精神的打撃を与えていたはずだ。そしてロズベルグに対する優位性を失っていたよ」、とマッサは付け加えた。