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エイドリアン・ニューイのうわさは気にしていないとフェラーリの技術責任者

2014年05月26日(月)19:46 pm

フェラーリのテクニカルディレクターであるジェームス・アリソンが、エイドリアン・ニューイ(レッドブル/最高技術責任者)のフェラーリ加入のうわさは気にしていないと語った。

フェルナンド・アロンソとキミ・ライコネンというF1チャンピオン同士による布陣を引きながらも、現在窮地に立たされたフェラーリでは、この局面を打開するために天才F1カーデザイナーと称されるニューイをレッドブルから引き抜くために、4,000万ドル(約41億円弱)もの報酬を提示したとうわさされている

だが、これに関しては、ニューイがそれを断ったようだという情報が流れるとともに、4月から新たにフェラーリのチーム代表に就任したマルコ・マティアッチは、そもそもそういうオファーを行ったということについて否定している。

真実はどうあれ、こうしたうわさが流れていることで、フェラーリの現在の技術責任者であるアリソンの心中は穏やかではないかもしれない。

そのアリソンは、F1モナコGP(第5戦)が開催されたモナコにおいて、23日(金)に『Autosprint(オートスプリント)』に次のように語った。

「私が知っていることは、チームが私を支援してくれており、ほかにも大勢が支援してくれているということだけだ」

昨年9月に、ロータスからフェラーリへと移籍してきたアリソンは、フェラーリにおいて影響力を及ぼすようになるまでの時間が与えられていると主張し、次のように続けた。

「私は(2013年の)9月に来たばかりだ。そのときはすでに新しいシーズンを迎えるまでに5か月しか残されていなかった。それに(今季のF1カー開発の)プロジェクトはすでに2年前から始められていたんだ」

ロータスでは、アリソンは独創的で攻撃的な設計を行うことで知られていた。そして、現在アリソンはその才能をフェラーリの2015年型車開発のためにつぎ込むことが求められている。

「僕もそう願っているよ」とほほ笑みながら語ったアリソンは、「競争力のあるクルマを製造するためには、独自性と創造性の2つが重要な要素になると確信しているんだ」と主張した。

「魔法のようなレシピなどない。だが、エンジニアには、彼らのアイデアを発展させるための時間とスペースを与えなくてはならないんだ」

だが、フェラーリが獲得しようと考えているとうわさされているのはニューイだけでなく、かつてフェラーリでテクニカルディレクターを務めていたメルセデスAMGの前チーム代表ロス・ブラウンの名前もあがっている。仮に、フェラーリが今季の不振から一刻も早く脱却したいと考え、そうした人材を獲得することになれば、アリソンの現在の立場にも少なからず影響が及ぶことになりそうだ。

それに対するアリソンの答えは次のようなものだった。

「私は、ルカ・ディ・モンテゼモーロ(フェラーリ会長)とマルコ・マティアッチが、チームをさらに強化するために高い技術を持った人材を探しつづけてくれることを望んでいるよ」

「私はそれ以上の支援を求める必要はないし、ただ自分たちのリソースを最適化するだけだからね」

一方、アリソンは、フェラーリの現在のクルマをすぐに競争力のあるものへと修復することは難しいと考えているようだ。

「それは非常に難しいことだと言えるよ。シーズン序盤に速くなかったクルマを速くするのは難しいんだよ」

ほほ笑みながらそう語ったアリソンは、次のように付け加えた。

「問題は、ただ改善すればいいというわけではなく、ライバルとの比較における改善が求められるということなんだ」

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