昨年までウィリアムズに在籍し、今季からロータスへ移籍したパストール・マルドナードが、昨年までチームメートとして一緒に戦っていたフィンランド人ドライバーのバルテリ・ボッタスより、今季フェラーリからウィリアムズへと移籍したフェリペ・マッサのほうがいいドライバーだと語った。
イギリスの名門チームであるウィリアムズは昨年、シーズンを通じてチーム全体で5ポイントしか獲得できず、チーム別ランキングも全11チーム中9位に沈むという悲惨とも言えるシーズンを送った。だが今季は、F1モナコGP(第6戦)終了時点においてランキングでは6番手ながら、ポイントはやはり名門チームであるマクラーレンと並ぶ52ポイントをすでに獲得している。
今季型車であるFW36は昨年のクルマに比べるとかなり改善されているのが明らかだが、ドライバーに見ると、ここまではボッタスのほうが経験豊かなマッサをしのぐ成績を残している。
だが、マルドナードは、「彼(ボッタス)はそれほど手ごわいライバルだとは思わないよ」と語り、次のように続けた。
「フェリペのほうが彼よりも優れていることを示しているけれど、ただ運に恵まれていないだけなんだ」
「単に結果だけから分析することはできないと思うよ」とマルドナードは付け加えた。
2012年のF1スペインGPで優勝経験も持つマルドナードだが、最近はソーシャルメディアなどで、今季調子をあげたウィリアムズから、逆に今季絶不調に陥ったロータスへと移籍してきたマルドナードをあざ笑うような声が多く見られるようになっている。
「最初のレースではフェリペはリタイアに終わったし、別のレースではタイヤ交換に5分も要してしまっていた。結果だけを見て、もっと深いところまで見ないのは間違いだよ」
ブラジルの『Totalrace(トータルレース)』にそう語ったマルドナードは、さらに続けた。
「確かに、ボッタスは速いしプロフェッショナルなドライバーだからF1にいることがふさわしいよ。でも、僕は彼のほうがフェリペよりも速いとは思っていないんだ」
「フェリペは、速さと一貫性があり、そして非常に豊かな経験を持っていることを示してきた。彼はフェラーリにいたけれど、今年はウィリアムズにいる。ウィリアムズはメルセデスエンジンのおかげで昨年よりもかなり改善されているよ」、とマルドナードは結んでいる。