欧州連合(EU)がアルコール業界によるスポーツへのスポンサー禁止を検討しているという。
数年前にたばこの広告が禁止された際には、F1は巨額のスポンサーを失ったが、フェラーリは今もマルボロのブランドを持つフィリップモリスの支援を受けている。
「(スポンサーマネーは)不可欠だ」とフェラーリのチーム代表マルコ・マティアッチはF1モナコGP(25日決勝)で話している。
「F1にスポンサーを引きつけることは欠かせない」
F1では、たばこ業界を失って以降、アルコールブランドのスポンサーが増えた。
マクラーレンはモナコGPでジョニーウォーカーの名をマシンに大きく入れているし、フォース・インディアのチーム代表ビジェイ・マリヤはインドの酒造大手の会長である。歴史的にモータースポーツのスポンサーとして有名なマルティーニは、今シーズンからウィリアムズのスポンサーとしてF1に復帰したばかりだ。
「スポンサーを獲得するのがどんどん難しくなっています」とウィリアムズの副チーム代表クレア・ウィリアムズは話す。「ウィリアムズ存続のために、新しいスポンサーを獲得しようと常に努力しています」
だが、報道の通りになれば、スポンサー獲得がさらに難しくなるのは間違いない。
「たばこのスポンサーに関して起きたこととまったく同じだ」と欧州連合の関係筋が『Times(タイムズ)』紙に話している。
「各国政府は、健康に関する法整備に向けて素早く動いている。アルコールのスポンサーは当然ターゲットだ。数年前のたばこと同じことがアルコールにも起きるだろう」